ベイトタックルでロウニンアジを釣ることは可能ですか?
こんにちはEldoradoです。今日は大物ハンターの皆さんにご相談がありまして、是非皆さんのお知恵を貸してもらえると嬉しいです。
ベイトタックルでGTフィッシング!?
と言うのもGTフィッシングに関するご相談なんですけど、最近一部のお知り合いの間でGTをベイトタックルで狙ってみるというのがひそかなブームになりつつあるみたいで、YouTubeでもちょくちょく情報発信されてるんですね。それを画面越しに観ながら「楽しそうやなぁ、俺もやってみたいぞ」と思っているわけなんですが、そのうえで1つだけ、たった1つだけ…めちゃくちゃ大きな不安があるんです。
頭の中で想像するわけですよ。ベイトタックルを手に取ってルアー結んでキャストする。ルアーを動かしてGTを誘います。するといきなりバーンと水面が爆発する。そしてこれまでに経験したことのないようなファイトを堪能して最後に記念撮影、大事にリリース…という感じで頭の中でシミュレーションしていくわけなんですが、想像の中でベイトタックルでGTを狙ってみるとある場面でどうしても上手くいくイメージが沸かない瞬間があるんです。
とは言え私はこれまでに十数匹程度しかロウニンアジを釣ったことがなく、さらに30kg以上のロウニンアジを釣り上げたのはったたの2回。非常に経験が浅いため頭の中にあるデータが少ないのでシミュレーションできる幅が狭いと思います。
その上で、たった一瞬だけ。どうしても上手くいく気がしなくて大きな不安が残ります。そこで、これまで数々の大物を釣り上げた実績のある皆さんのご意見をお聞かせいただけませんでしょうか。GTだけじゃなくマグロとかサメとかなんでもいいんですが、40kg、50kg、それ以上っていう魚を日常的に狙ってるよっていうベテランさんが居ましたらご意見いただけると嬉しいです。
ベイトタックルでGTが釣れるイメージが沸かない”ある瞬間”
私が想像の中でベイトタックルを使ってGTを狙った時に上手くいく気がしない瞬間はどの瞬間かと言いますと、キャストでもなければアクションでもなく、ファイトなんですよ。ベイトタックルであのロウニンアジとガチンコファイトできる気がしないんです。
PEの6号とか8号、時には10号とか12号っていうラインを巻いたタックルで150g前後のルアーを扱い30kg以上の魚を釣ったことがある方であればなんとなく想像できるんじゃないかなと思うんですが、そのクラスのラインを巻いているということは必然的にロッドもリールもかなりごついですよね。ステラだったら14000番とか18000番、ソルティガだと5,000、6,000番というものになってくると思います。
そしてドラグもかなりきつめの設定にすることになると思うんですけど、そんなタックルで30kg以上の魚がかかった時に、気を抜いたら海に引きずりこまれるんじゃないかってぐらい引っ張られてただただ耐える時間ってのがあるじゃないですか。
リールなんて巻ける気がしないというか、巻いてる余裕もないぐらい強烈に引っ張られて、ただ魚が止まるのを祈るだけの時間。耐えるだけの時間ですね。その瞬間って、ロッドのフロントグリップのジョイント部分(できるだけ上のほう)を持って腕を伸ばして耐えたほうが楽というか、逆に言うとそういう姿勢にならないと耐えられないぐらい引くじゃないですか。GTって。
ギンバルにグリップエンドを固定して腕をぴんと伸ばすことによって、ロッドを握る拳とギンバルに装着したグリップエンドと脇で三角形を作り、背筋とか下半身の力、言ってしまえば全身の力でGTと戦いたいわけです。例えばリールの周辺を握って耐えようとすると腕が伸ばせない。腕が曲がってしまうので腕1本の力だけで耐えることになるわけですね。無理です。腕もげます。だからGTの強烈な引きに耐えるときは腕は伸ばすのが基本だと思うんです。
となると、ここが私が上手くいかない気がするっていう瞬間なんですけど、ベイトタックルってリールがロッドの上にあるじゃないですか。GT用のごついベイトタックルを持ってないので小さめなやつでシミュレーションしますが、ベイトタックルはリールがロッドの上についてる。このような状態で引きずり込まれそうなぐらいのパワーで下に向かって引っ張られたときに、リールがくるっとひっくり返ってしまうんじゃないかと思うんですよ。
下の写真は以前ジギングをしていた際、同船者の方に100kgクラスのサメがかかってしまった時の様子です。途中激しく突っ込まれてリールがひっくり返り、しかたなく竿のバットをラインごと掴んで耐えている様子です。グローブとの摩擦でラインは切れませんでしたが場合によっては切れてもおかしくないんじゃないかなと思うんですよね。
ベイトタックルであのロウニンアジとガチンコファイト…どれだけ頭の中でシミュレーションしても絶対にリールがひっくり返ってしまうんです。もちろんリール周辺を持っていればひっくり返らないと思うんですけど、それだと単純にGTのあのパワーに耐えられるだろうかという疑問が出てきますし。
そもそもベイトタックルでフロントグリップを握ることって無理じゃない?
比較的ライトなタックルであればリールがひっくり返る前にラインが出てくれるし、リールを包み込むように握っていても魚とのやり取りは問題なくできます。しかし150g前後のルアーをフルキャストできるようなごついタックルでとなると…う~ん。どうシミュレーションしても上手くいかない。頭の中に浮かぶイメージは全て失敗のイメージです。
仮にひっくり返らなかったとしましょう。それはそれで新たな不安要素が出てきます。リールがロッドの上にあるということはラインもロッドの上を走っているということになります。こうやってフロントグリップの一番上を握るとラインが手に当たるんじゃないかっていう不安ですね。そしてラインがグローブに擦れて切れてしまうんじゃないかなと思うわけです。
ベイトタックルでのGTフィッシングというのはそもそもフロントグリップを握るということを想定していないものなのか。その分リールより下の部分を長くとることによってリール周辺を持ったまま腕を伸ばしてファイトできるような設計になっているのかもしれないですが、リールを包み込んだ状態であの猛烈な突っ込みに耐えられるものなんでしょうか。
GTを視野に入れたベイトロッドはどんな竿?
そもそも私はGTを狙えるようなベイトロッドがどんなものか見たことがないので、一般的なGTロッドと言われるようなクラスのガッチガチに強いロッドっていう感じじゃなくて、ある程度竿が弱い(一般的なGTロッドとは言えないクラス)なのかもしれません。フロントグリップを握る必要がないように設計されているのかもしれないですね。
これなんです。ベイトタックルでGTフィッシングをするにあたって私が不安なのは。とても楽しそうなので是非やってみたい。でも30kg以上の魚がかかってグーンと下に持っていかれた時にリールがひっくり返るんじゃないか、もしくはラインが手に擦れて切れるんじゃないかという疑念が常に頭にあるのでなかなか踏み切れない。ロウニンアジはなかなか釣れない魚です。だからなおさら慎重になってしまうのかもしれません。
これまでに私が観たことがあるベイトロッドでGTを狙うっていう趣旨の動画は全てキャスティングに注目したものでした。正直キャストも最初は不安だったんですけど、練習次第で慣れればぶっ飛ばせるということがMorizo船長の動画でご紹介されてますので、おかげ様でキャストに関する不安はクリアしています。
しかしまだ40kg、50kgのGTをベイトロッドで実際に釣り上げたっていう映像を観たことがないし話を聞いたこともないので、キャスティング用のベイトタックルで40kg、50kgのGTとファイトできるイメージがどうしても浮かばないんですよ。もし経験されたことがある方や、観たことがあるという方がいらっしゃいましたら、その時のファイトはどんな感じだったかなどのご意見をいただけましたら嬉しいです。皆さんはどう思われますか?是非コメントでご意見いただけましたら幸いです。
YouTube用に映像提供していただきました。有難うございます。
Morizo船長からのご意見
その後、宮古島フィッシングガイドサービスMorizo のモリゾー船長よりYouTubeにコメントいただきました。以下ご紹介させていただきます。
まず僕の結果的な話とはなりますが「ベイトロッドは立てない」やり方が基本となると思います。まずは、ベイトタックルにハマりまくってる最近の僕の近況をお知らせいたします。
キャスト(200gまでのルアー使用)
ロッド : fishman B.C4 8.3XXXH
アブトロロケット 100m越え達成
tailwalk ELAN SWP 71BL 100m超え達成
som BLUE HEAVEN80l&50l どちらも85m達成
↑直線にテンションを張った状態↑ルアーの飛距離が出ると言うことはヒットまでの行程は既に達成してるので端折ります。そしてファイトに関し早速の考察。まずロッドのバランスから考える必要があります。これはおそらくとなりますが大きなルアーが投げ切れるロッドになるほど、宇田さんの気にしてる部分の難しさが大きくなります。しかし、GTで言えば100g前後を振り切る前提のロッドの場合はそれほど気にする必要はないと思います。これは立てないファイトが前提だからです。
私がベイトタックルをやっている中でほぼ全ての人に聞かれる質問が「スピニングを前提とした」質問が多いため、その時点でスピニングの釣りをしようとしてる方が多く見受けられます。ベイトをやるならベイトに合わせた釣りをする必要があるため一番最初の「立てない方が良い」に戻ると言う感じです。魚がヒットした際、ベイトの利点はリールのパワーやラインの強度がフルに生かせることだと思います。だからそれを生かす方が合理的です。
ロッドを脇に挟んでファイトをすれば魚の動きを封じ込めるほどの負荷を掛けやすく、方向のコントロールが効くため、ドラグ以外のサミングや魚をいなす技術が磨きやすくなります。そして立てるとベイトの利点を全て失います。
スピニングはロッドのパワーをリールとのバランスで生かす事によりパワーが発揮されるため立てる必要があると思いますが、ベイトの場合は立てた際のテンション維持や、急な魚の動きにリーリーグスピードが追いつきにくくバラシの危険性を生むのでパワーもロストする上にバラしやすくなる、ロッドを立てる事をお勧めできません。
スピニングに比べるとベイトは比較的硬いロッドが多いのですが、脇に挟んだファイトにするとそれほど硬さの概念には左右されないため、まずは100gあたりのルアーをキャストできる硬さのロッドを使用して見たら良いかもしれません。
ちなみにベイトタックルにおける勘違い
飛距離が出ない×
ルアーが動かせない×
ファイトがしずらい×
他まだまだあります笑とにかく前述したようにスピニングの釣りをしようとするとこのような上に上げた壁にぶち当たります。ベイトはベイトです。これからベイトを始められる方皆様に言いたいのはベイトタックルを現場でもっと目で見て特徴を眺めてみていただけると利点をどこに置く必要があるのか?わかると思います。
思考のリセットです。
補足 : ベイトはリールの重量がスピニングよりも200g〜300gほど軽いため、タックルの総重量がそのまま軽くなり、今までスピニングで投げれなかった重いルアーも軽々投げれるようにもなります。200gのルアーがフルキャストできる感覚早く味わって欲しいです!
ベイトロッドは立てない
「ベイトロッドは立てない」この一言で疑問が解決した気がします。そもそもスピニングタックルでのファイトのイメージをそのままベイトタックルに置き換えてシミュレーションしていたのでどうしてもロッドを立てるイメージしか沸かなかったのですが、「ベイトロッドは立てない」凄く腑に落ちました。
ベイトタックルを使用したキャスティングGT。凄く面白そうですね。
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