魚釣りのためにわざわざ海外に行くとか…バカなの?
先日1年ぶりにタイランドでチャドー(トーマン)を釣ってきた。やはり海外で釣りをするのは面白い。
しかしたまに人からこんなことを言われることがある。
- 海外まで行って釣りするのってもったいなくない?
- わざわざ海外で釣りするのに金使うなら釣り具買うわ
- 日本でいいやん
言いたいことはめちゃくちゃ分かる。実は私も海外釣行未経験だった頃は飛行機代に10万円も使うのはもったいないと思っていた。自分の身体をA地点からB地点までただただ移動させるためだけに10万円はちょっとなぁ…と思っていた。しかし今では180度違った考えを持っている。10万円で釣り具買うなんてもったいない!俺ならその金で海外に行く!
私は2015年11月に初めて海外で釣りをしようと考え、10日間の休みを作りタイランドに行った。当時31歳だった。YouTubeでタイランドの釣り堀の動画をたまたま見つけたのがきっかけで、俺も行ってみたいと思ったのがきっかけだった。そして私は海外で釣りをすることの面白さを知り、以来1年に3回は時間を作り海外で釣りをするようになっている。それについては タイ旅行したら人生変わってました でお話しているので興味があれば合わせて読んでみてほしい。
なぜわざわざ海外まで行って魚釣りをするのか
私にとって海外で釣りをすることの圧倒的魅力は次の3つだと思っている。
- 1匹の魚を釣るまでの過程が高難易度のリアルRPG
- 常に刺激を受けることで本能的に欲している好奇心や探求心が満たされる
- 比較的簡単に憧れの魚を釣ることができる
もちろん価値観は人それぞれだし、興味が湧く事の対象も人によって全然違う。だから全ての人に当てはまるわけはないのだが、もし今あなたが海外での釣りに少しでも興味があるけどなんとなく二の足を踏んでいるのであれば、私が少しだけ背中を押してみたいと思う。
1匹の魚を釣るまでの過程が高難易度のリアルRPG
最近はゲームをすることがなくなってしまったが、私も小中学生の頃は人並みにテレビゲームにハマっていたことがある。なかでももの凄くハマって多くの時間を費やしていたのがセガサターンの「グランディア」というRPG(ロールプレイングゲーム)だった。
懐かしい…。ひどい時は学校をずる休みして黙々とやっていた記憶がある。自分が主人公になって経験値が全くない状態からスタートし、常に降りかかる数々の問題を一つ一つ解決しながら自らのレベルを上げ、仲間を作りたくさんの人たちに助けられながら全クリを目指すというストーリー性のあるゲームだ。私は海外で釣りをするということが、このグランディアのようなRPGに非常に似ていると思っている。(おそらくこういった例えをするならファイナルファンタジーとかドラゴンクエストのほうが一般的だと思うが、私は一度もプレイしたことがないので分からない)
「この魚を釣る」というゴールを設定し、それを達成するために異国の地へ自分の身を置いた瞬間からゲームは始まる。まず何をしていいのかが分からないし、言葉が通じないから全ての事に時間がかかる。空港からホテルまで移動するだけでも勝手が分からず一苦労。飯も口に合わない。そして平気で人に騙される。
※写真はタイでトゥクトゥクの運転手に高額請求され喧嘩した直後。本当に気分が悪かった。せっかくの旅行が台無しだ。あの運転手の顔は今でも覚えている。
日本では当たり前にできることが何一つ上手くいかない。目的の魚を釣る以前に様々な問題が降りかかってくる。嘘やろ?と思うようなトラブルに見舞われる。それを一つずつ解決しながらやっとの思いで釣り場に立った時の感動、そして初めて見る魚を釣った時の感動は格別だ。まるでリアルRPGをプレイしているような感覚で1秒1秒が本当に楽しい。
もちろん日本国内でも「この魚を釣る」というゴールを設定して実際に釣れた時の感動は海外で得られる感動と同じものだと思うが、勝手知ったる日本では釣り場に立つまでの過程は難易度が低い場合が多い。特に大きなトラブルもなく釣り場に立つことはできるため冒険感はそれほどないように思う。
何度もタイに通ったことで現在では自分自身の経験値も上がったし、頼りになる仲間もできたため以前に比べるとそれほど難易度が高いとは思わなくなってきたが、それでも毎回新たな問題を抱えることを楽しんでいる。
ゲームはなかなか自分の思い通りに進まないからこそ、簡単にたどり着けないからこそ、試行錯誤を繰り返すからこそ楽しい。
常に刺激を受けることで本能的に欲している好奇心や探求心が満たされる
あなたは日常生活に満足しているだろうか。私は特に不満があるわけではないが、毎日基本的にやることは決まっているし同じことの繰り返しでなんとなく満たされない気持ちがある。これといった大きな問題はないが、かと言って新鮮で特別な経験をすることもない習慣化された毎日。
本能的には常に新しい刺激を求めているんだと思う。しかしそれは日常生活ではなかなか手に入らない。なぜなら日本国内で起こる出来事の多くは、すでに見たことがあったり過去に経験したことがあることがほとんどだからだ。基本的に想定の範囲内のことしか起こらない。
しかし海外では、見たこともない光景や想定外の出来事の連続で常に何かしらの刺激を受けている状態に自分の身を置くことができる。その辺にある適当なレストランでランチを食べるだけなのに、見たことがないことだらけ、知らないことだらけで面白いのだ。
魚釣りとは関係のない話だが、私が海外にいる間は本能的に欲している好奇心や探求心が満たされるんだと思っている。これがやめられない。外国にいる時間は24時間面白い。
比較的簡単に憧れの魚を釣ることができる
テレビやSNS等で画面越しにしか見たことがなかった憧れの魚を実際にこの目で見てみたい、釣ってみたいという明確な目的を持って挑戦する旅は興奮に満ちている。何の目的もなくふらっと旅するのもそれはそれで魅力的だが、私の性格的には目的がある旅のほうが合っていると思う。
例えばピーコックバスを釣ってみたいからブラジルへ行こう、GTを釣りたいからミャンマーへ行こう。といった具合に、まずは目的の魚を決める。そしてその魚を釣るためにどの国に行くかを決めるという流れで海外遠征を計画することが多い。
海外遠征となると基本的には国内遠征に比べて時間もお金もかかるが、海外では日本より比較的魚を釣るのが簡単である場合が多いように思う。その場所に行くことさえできれば釣れるというイメージだろうか。もちろん自然が相手の釣りなので天候や状況によって釣果が大きく左右されることがあるのは大前提として、魚影の濃さは圧倒的に日本よりも海外だと思う。
海外で大きな魚を釣った写真をSNSにアップすると「凄い」と言われることがあるが、私に言わせれば海外でインパクトのある見た目の怪魚をバンバン釣っている人よりも、日本国内でコンスタントに釣果をあげている人のほうがよっぽど凄い。日本の釣りのほうが断然難しい。それに比べ海外での釣りは時間と金をかければある程度釣れることのほうが多い。釣り堀なんかはほぼ確実に釣れると思う。もちろん魚種にもよるだろうしネイティブの魚をガイド無しで自力で探すとなると簡単ではないが、海外でネイティブの魚を狙う多くの日本人は現地ガイドを雇うと思うので。
何が言いたいかと言うと、海外での釣りは“そこに行くことは難しい”が”そこに行くことができれば釣れる可能性は高い”ってこと。
海外遠征・海外釣行 最大の問題は時間の確保
おそらく多くの日本人にとって海外釣行に行けない最大の理由はまとまった休みが取れないことだと思う。日本の一般的な会社では週に1,2日しか休みがないため、もし海外遠征するとすれば年末年始やゴールデンウィーク、お盆などの大型連休を使うことになるのだが、連休が取れなかったり家族がいたりと様々な理由で4,5日間自由に使える連休を取ることは難しいという人が多いのではないだろうか。
しかし、もしあなたにも一度は釣ってみたい憧れの魚がいて、その魚が海外にいるのであればなんとかして時間を作って是非一度現地で竿を振ってみて欲しい。家族や会社には反対されるかもしれないが、行ってしまえば後はなんとかなる!と、私はいつも思いながら新たな遠征を計画している。
次なる計画は2024年1月に予定しているブラジル・バルセロス。メンバーのキャンセルにより1名の空きがでたので興味があれば連絡ください。ブラジル・バルセロスでのピーコックバスツアーの詳細はこちら。
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