釣り道具を飛行機の機内持込手荷物(バックパック)に入れて釣り旅に行くことはできるか
私は過去に何度か飛行機に乗って国内・海外へ釣りをしに行っています。しかしこれまで一度も機内持ち込みの手荷物だけで釣り旅に行ったことはありません。パソコンやカメラなどの撮影機材などもあり機内持込の荷物だけでは重量がオーバーしてしまうことからいつも必ず受託手荷物として大きなスーツケースを1つ以上預けています。
釣り道具も全て受託手荷物の大型スーツケースの中に入れて飛行機に乗っているのですが、より身軽にバックパック一つで飛行機を使った釣り旅に行くことができるのかを考えてみましょう。
「機内持込可能です」なパックロッド
最近ではパックロッドと言われる3ピース、4ピースとコンパクトになる釣り竿の需要が高まってきたことから、各メーカーから用途に合わせたパックロッドがたくさん発売されるようになってきました。私自身も過去に長いロッドケースを飛行機に預けた際に超過料金を請求された経験があり、最近では所有している全ての竿をパックロッドに買い換えている最中です。
中には「この竿は機内持込可能です」と言った文言を売り文句にしているパックロッドもたくさん出ています。それらは仕舞寸法(ロッドを分割にした状態の寸法)が55cm以内であることが多く、これは各航空会社が定める機内持ち込み可能な手荷物のサイズである 合計115cm以内 縦・横・高さの和が55cm×40cm×25cm以内 というサイズをクリアするためです。
※JALの場合。航空会社によってサイズの規定は若干異なります。
スーツケースの形はそれぞれ微妙に違いますしキャスター部分の長さも合わせたサイズになりますので、55cmのスーツケースに仕舞寸法55cmの竿を収納するには斜めに入れるなどの工夫が必要です。もしかしたらスーツケースによっては入らないこともあるかもしれません。バックパックの場合は形がしっかりとしているわけではありませんので入れようによってはプラス3cmぐらいまではいけるかもしれませんが、規定サイズをオーバーするものが通るかどうかは保安検査上で担当になった係員次第というのが現状です。
例えば機内持ち込み可能サイズのパックロッドは以下のようなものでしょうか。
- フィッシュマン BC4 5.10MXH(仕舞寸法49cm)
- テイルウォーク ナマゾンモバイル C594MH(仕舞寸法48cm)
- アブガルシア ワールドモンスター 654M(仕舞寸法53cm)
釣り竿が凶器とみなされる!?
とまぁこんな感じで飛行機の機内持ち込み可能なサイズのパックロッドがあるということは間違いありません。しかし新たな問題が出てきました。なんと国によっては釣り竿が凶器とみなされるためサイズをパスしていようがそもそも機内に持ち込むことができないというのです。以下私のYouTube動画に寄せられたコメントです。
現在私が知る限り(経験)ですが、台湾とアメリカは釣竿は人を殴るための棍棒、PEラインは人の首を絞めるための凶器として見なされるようです。アメリカはボンベをセットしたライジャケは特に厳しくロストラゲッジの原因になるので、受託荷物の中に入れずに機内持込にしてTSAの検査でボンベは1つでライジャケにセットしていますと説明できるようにする必要があるそうです。事前にアマゾンに行くためのツアー会社に教えて頂きました。
特に台湾は厳しく自撮り棒ですら棍棒としてみなすので受託荷物でお願いしますとチャイナエアラインのグランドスタッフの方に言われました。
タイは流石はマイペンライの国ですので、ルアーやペンチを機内持込しない限りは大丈夫な可能性が高いです。
つまり国によってはパックロッドだろうがなんだろうが釣り竿自体を機内に持ち込むことができません。空港や航空会社のルールはどんどん厳しくなっていますので、もしかしたら今後どんどんそういった国が増えてくるかもしれません。
っていうか釣り道具って凶器だらけ
その他にも以下のようなコメントをいただいています。
完結しようとしたんですけど、プライヤーとか釣り針がネックになって・・結局竿は別途ロッドケースにしました。GT用の釣り針はアウト!
あと、折りたたみの傘が最近NGになっているので気を付けてください。
先日バックパック1つでタイに行ってきました。
ロッド、ルアー、フック、ラインなどは全く問題なかったのですがプライヤーが引っかかりました…プライヤーは15cmまでとの事でした。
バックパック1つで遠征される方はお気をつけ下さい。
確かにそうですよね。よく考えたら釣り道具って危険物だらけです。
ルアーのフックについてはブラックバス用の小さなものであれば私自身も機内に持ち込んだことがありますし、他の方からも大丈夫という話を聞くことが多いです。しかしGT用・マグロ用などの大きなルアーについているフックは絶対NGだと思います。凶器以外のなにものでもありません。フィッシュグリップもおそらく国や検査員によってはダメだと思います。そしてプライヤー類はサイズ規定があるようですがこれも担当の職員の判断によると思いますし、基本的にはNGでしょう。
機内持ち込み荷物だけで釣り旅に行くのは不可能
私はてっきり釣り竿さえ機内持ち込み可能なサイズに収納することができればバックパック1つで(機内持ち込み荷物だけで)飛行機に乗って釣り旅に行けると思っていましたが、それ以外の様々な問題を考慮すると、基本的には釣りを目的とした旅に行くのに機内持ち込み手荷物だけでは難しいというのが私の結論です。
中にはプライヤーやハサミ・ナイフ類は現地調達すればいいという旅慣れた方もいるかもしれませんが、初めての海外だったりする場合は特に時間を少しでも無駄にしたくないと思います。限られた日程の中でそれだけのために釣り具屋や工具屋を探して1時間も2時間も使ってしまったり、一か八かで保安検査を通過できない可能性があるものを機内持ち込み荷物に入れておくのは非常にリスキーだと思います。
当日安心して何もトラブル無く釣り旅に行くためにも、釣りを目的とした旅に行く際には最低1つは受託手荷物を作って釣り道具関係(際どい荷物)を全て預けてしまうのが良いのではないかなと思います。参考になりましたら幸いです。
そうするとロストバゲッジ(受託手荷物が現地に届かない)というまた別の問題が発生する可能性がでてくるのです…。ただ、過去に台湾・タイ・マレーシア・シンガポール・ニャンマー・モルディブ・ハワイと30回は海外の航空会社を利用していると思いますが、今のところ一度もロストバゲッジの経験はありません。まぁいろいろ考えて試行錯誤するのを楽しんでいます。
コメント2件
eldorado | 2020.03.02 10:38
はじめまして。大変貴重な体験談をシェアいただきありがとうございます!
※48時間以内に返信させていただきますが、返信の際に通知は届きません。48時間ほど経過しましたらお手数ですがまたこのページに戻ってきてコメントをご確認下さい。
はじめまして。
今ちょうどシドニー空港で東京に戻るところですが、まさにシドニー空港で機内持ち込みのリールが引っ掛かりました。
理由は、ラインだと…
全部捨てないと通さないといわれ、これまでイギリスやアメリカは問題無かったので揉めましたが、結局諦めてPE300mをほどきました。
今回は帰国で良かったですが、行きだったらピンチでした。
やはり預け荷物が安心なようです。