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2021-10-19

なぜ釣りは他のスポーツに比べてそれほど儲からないのか

今日はどうして釣り業界ってそれほど儲からないのかっていう話をしてみたいと思います。先日知人と飲んでた時に、「えっ?釣りにもプロがいるの?」って言われたんです。釣りには全く興味がないという人だったんですけど、やっぱり釣りっていうのは興味がない人からすると全然認知されていないんだなと思って。

釣りの人気はサッカーや野球に劣らない

それと同時に「そりゃプロアングラーって儲からんわな」と思ったんですよね。もちろん一部のプロは儲けてるとは思いますが、他のスポーツに比べて釣りって圧倒的に儲からない業界ですよね。釣りとその他のスポーツの人口についてネットで調べてみました。

  • 釣り人口 約670万人
  • ゴルフ人口 約580万人
  • サッカー人口 約750万人
  • 野球人口 約730万人

2020年あたりからコロナの影響で釣り人口は増えたみたいなので今はもっといるかもしれません。釣りする人の数だけで言うとゴルフよりも多くてサッカーと野球よりちょっと少ないぐらいなんです。そしてインスタでハッシュタグを調べてみたら以下のような結果となりました。(2021年10月現在)

  • #サッカー 298.6万件
  • #野球 241.6万件
  • #ゴルフ 448.3万件
  • #釣り 367.9万件

【写真:Getty Images

サッカーや野球は1億円プレイヤーがたくさんいるのに…

恐らく日本で一位二位を争うんじゃないかというメジャーなスポーツ、サッカーと野球よりも釣りのタグのほうが70万件以上使われてるんですよ。それほど釣りっていうのは人気があるスポーツなのにも関わらず、釣りのプロと言われる人たちってサッカーとか野球のプロに比べて稼げる金額が圧倒的に少なくないですか?

それこそサッカー選手として日本でトップクラスになれば1億円以上の年俸貰ってる人がゴロゴロしるし、中には3億4億と貰ってるプレイヤーがいますよね。世界的に見れば100億円以上の年俸貰ってる選手もいるわけですよ。野球も一緒で億稼いでる選手はザラにいます。でも同じぐらい人気がある釣りに至っては年間1億円以上をプレイヤーとして稼いでる人っていないと思うんですよ。むしろ1,000万円稼ぐ人もかなり稀だと思うんですよね。

これはあくまでプレイヤーとしての報酬の話です。オリジナルブランドを立ち上げて釣り具などを売って稼ぐとかは別の話なのでちょっと横に置いておいてください。なぜ人気は同じぐらいあるはずなのにサッカーや野球は稼げて釣りは稼げないのか。こんな話になって自分なりに考えてみたら意外とシンプルな思考にたどり着きました。

人気はあるのになぜ釣りは稼げない?

サッカーとか野球が稼げる理由は、他人がそれをやってる姿を観て面白いからだと思うんですよね。逆に釣りって、他人がそれをやってる姿を観ても面白くないので1時間も2時間も見続けることができないんですよ。だって魚が釣れるのって1時間のうちに2,3分しかないし、下手したら1匹も釣れない可能性だってあるじゃないですか。赤の他人がもくもくとキャストしてはリールを巻いたり、エサを換えてはウキが沈むのを待ってる様子をずっと観てられる人っていないと思うんですよ。

つまり何が言いたいかと言うと、釣りって自分がやる分にはめちゃくちゃ面白いけど他人の釣りを観てても面白くないから番組として成り立たない。だからそこにスポンサーがつかない、スポンサーがつかなければ金が集まらない、金が集まらないからプロに分配されない。だから釣りのプロは稼げないという流れですね。

サッカーとか野球は別にそれをやったことがない人でも観るし、常に何かしらの動きがあって楽しいのでたくさんの人が観てくれる、テレビのゴールデンタイムで放送しても視聴率取れると思います。でも釣り番組は基本的にその釣りをしてる人しか観ないし、釣り人口自体は670万人だとしても、その中でマグロ釣りが好きな人、ブラックバス釣りが好きな人、みたいな感じで広くくくると同じ釣りでもその中で興味が全く違う方向に向いてると、マグロに興味がある人はバス釣りの映像なんて絶対に観ないし、バス釣りが好きな人がマグロ釣りの映像を観ることもないので、テレビのゴールデンタイムで釣り番組が視聴率取るのってかなり無理があると思うんですよ。

釣り番組は釣り具メーカーが作っている

だから釣り番組って基本的に釣り具メーカーが作っています。トヨタ自動車とかマクドナルドみたいな釣りに全く関係ない企業が釣り番組に金を出したことってたぶん過去に一度もないと思うんですよね。でもサッカーとか野球、ゴルフにはそういった企業が金を出してます。

釣り具メーカーが釣り番組を作るのが何が問題かと言うと、例えばシマノが番組を作る場合、シマノと契約してるプロがシマノの竿とかリールとかルアーを使って釣り方をレクチャーするわけなんですけど、それだとそもそも番組自体がシマノの広告宣伝になってしまうわけですよ。要は番組の主役は魚釣りでもなければプロアングラーでもなく、釣り具になってしまうということですね。30分間まるまるCMを見せられてるみたいな感じ。

自社で金を出して番組を作るということは番組内で使ってる商品をPRしたいだけなので、絶対に商品の悪い部分は見せません。もし竿が折れたらそのシーンは100%カットします。以前あるプロアングラーの方と話をすることがあって、こんなことを言っていました。リールシートにリールがしっかりと締まっていなくてフッキングした瞬間にリールがポロっと外れて魚がバレてしまったらしいんですよ。それって番組的にはちょっと面白いハプニングなのにそのシーンはまるまるカットになったんですね。その理由が、そのプロアングラーがかっこ悪いと思われないようにっていうことだったんですよ。

その人のキャラクター的に視聴者にダサいと思われてはいけないからという理由でそういうシーンを意図的にカットするということになると、どうしてもメーカーとかプロアングラーの良いところだけが放送されるような内容になってしまうというか、逆に言うとメーカーとかプロアングラーを意図的に良く見せる内容になってしまうので、これって本当にただのCM。まぁスポンサーがいるわけでもなくて自社で金出して作ってる番組だから当たり前なんですけど。そんなもの一部のその釣りに興味がある人にしか観られないし、それに私に限っては釣り番組なんてそもそも観ません。なぜかというと先述した通り他人が釣りしてる映像を観ても面白くないからですね。私自身も釣りYouTubeやっててこんなこと言うのもなんなんですけど。

まとめ

私なりに思う釣りでは稼げない理由を簡単にまとめます。

  • 他人が釣りをしている映像を観ても面白くない
  • 釣りと一言で言っても様々なジャンルに別けられる
  • そのため釣り番組には他の業界から金が集まらない

だから釣りは他のスポーツに比べて人気はあるのにも関わらず稼げないという変な現実があるんじゃないかなと思いました。なぜ釣りはこんなに人気があるのに稼げないのか。是非皆さんの意見もお聞かせください。

関連記事:プロアングラーの「釣れる」に騙されるな。頭のいい彼らに搾取される釣りB層が多すぎて心が痛い

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