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2020-10-14

人生で大切なことは宮古島で貸し別荘を経営する素潜り漁師に学んだ

釣りを通して人生をさらに楽しくするを目的としてYouTubeやブログの運営を行なっている私ですが、「どうすれば自分の人生をより豊かなものにできるか」ということを日常的に考えています。そんな中、数年前にある人と出会いました。

宮古島で 貸し別荘ゆいゆい を経営している”カツさん”です。

初めて出会った当時はまだ、いろんな地を転々としている旅人でした。私が旅行で2週間ほど宮古島に滞在した時にたまたま同じ宿に宿泊していたのがきっかけで、どういう巡り会わせかそれ以来ずっと仲良くしてもらっています。彼が突然「宮古島で宿をやる」と言い宮古島に移住したのが4年ほど前でした。宿の開業時にはお手伝いさせてもらい、それ以来毎年何度か泊めてもらっています。

2年ほど前でしょうか。久しぶりに宮古島でカツさんに再会した時、彼は漁師になっていました(笑)宮古島漁業協同組合の組合員になっていたのです。そして宿を経営しながら夜は素潜り漁をして獲った海鮮を宿のお客さんに提供するというサービスを開始していました。常に新しい事に挑戦する行動力と、お客さんが喜ぶ事を徹底的にしようとするサービス精神には脱帽です。

前置きが長くなりましたが、そんなカツさんと宮古島で1週間生活を共にしてみました。カツさんの日常に密着してみたら男心をくすぐられましたので皆さんにもシェアしたいと思います。

宮古島の夜の素潜り漁

カツさんが素潜り漁に出るのは基本的に太陽が沈んでから。昼間は宿の仕事をし、夜の数時間で魚やエビを獲りに出かけます。夜の海に潜るというのは恐怖でした。

  • サメに襲われるんじゃないか・・
  • 沖に流されるんじゃないか・・
  • クラゲに刺されるんじゃないか・・

海の中で考えられる様々なトラブル。明るい時に体験するのだって怖いのに、それが暗闇の中であるというだけで恐怖は倍増。ましてやライトの電池が切れるなどのトラブルで視界を完全に奪われたときには確実にパニックになる自信がありました。しかし実際に夜の海に潜ってみると、恐怖心よりも好奇心が上回るという不思議な体験をしました。私も素人ながら「獲物を見つけてやろう」という気持ちが芽生えてきたのです。

宮古島では漁業組合の組合員でなければゴムなどの発射装置が付いたモリを使用して魚を獲ることが禁止されています。そのため私自身で魚を突くことはできないのですが、潜って岩の下を覗いた時に大きな魚が眠っているのを発見するとなんとも言えない高揚感を味わいます。サメの恐怖心なんて一瞬で吹き飛んでしました。これが男性にある狩猟本能というやつなのでしょうか。

しかし油断は禁物。夜の海は常に危険と隣り合わせだという危機感は常に持っていなければなりません。そんな状況下で次々と魚やエビを捕らえていく姿に男として、いやむしろオスとして惚れました。本日も大漁です。

居酒屋では味わえない宮古島海鮮フルコース

夜の素潜りで命を賭けて獲ってきた海鮮は素晴らしい鮮度を保ったまま宿のお客さんに提供しています。こうやって、さっきまで泳いでいた魚を獲るところから調理されて人の胃袋におさまるところまでの一連の流れを見ていると、「いただきます」の本当の意味を学ぶことができますね。毎日当たり前のようにスーパーに並んでいる魚の切り身一つをとってもそうです。

カツさんは宮古島の海で獲ったばかりの新鮮な素材を使って、居酒屋ではなかなか味わえない海鮮料理を作ってくれます。これが本当に美味しくて、カツさんの海鮮料理を食べたいがために ゆいゆい に宿泊するお客さんもたくさん居るほど。その海鮮料理を少しだけお見せしますね。

もうさぁ、食べるまでもないっていうか・・食べなくても美味しいのが分かると思います。私も何度か食べさせてもらっていますが・・よだれ出てきました。

この海鮮料理の提供は貸し別荘ゆいゆいのお客さんにはもちろんのこと、他の宿への出張サービスも行なっています。※宿主の許可が必要。詳しくはカツさんにお問い合わせください。

食べきれない魚はセリに出す

カツさんが素潜り漁をするのは、宿に宿泊したお客さんに提供するためという理由がほとんどですが、食べきれない分は朝一のセリに出すこともあります。これもまた組合員でなければセリに出すことはできません。

先日宮古島に滞在した際にも素潜り漁についていったのですが、なんとも珍しい魚 ナポレオンフィッシュ を捕獲することに成功しました。ナポレオンフィッシュは広東料理では最も高級な食材で、広東料理やがひしめく地域では1kgあたり5,000円程度で取引されるなど非常に高価な魚です。

そこで朝一のセリに出してみることになりました。セリが行なわれる漁港には漁や釣りで水揚げされた魚がずらりと並びます。魚のセリというと「1,000円!」「1,100円!」「1,300円」というように徐々に値段が釣り上がっていくのかなと思っていましたが、数名の仲買人が札に希望の金額を書いて一斉に開き、一番高値を付けてた人がその値段で買っていくという感じでした。

気になるナポレオンフィッシュの値段は、640円/1kg。20kgでしたので12,800円でセリ落とされました。

私は素人ですので魚の値段や相場は全く分かりません。ただ漠然と30,000円ぐらいになるんじゃないかなと思っていたので、この値段が付いた瞬間に「安っ!」と思ってしまったのが正直なところですが、やはり東京のような都会と違って宮古島ではナポレオンフィッシュを提供する飲食店が非常に少ないというのもあって安値で取引されたんだと思います。モノの価値というのは需要と供給のバランスで決まるというのをあらためて感じた体験でした。

宮古島で素潜り漁師をしながら宿を経営する友人と1週間生活を共にしてみて

こんな生活がカツさんにとっては日常です。しかし私にとっては全てが非日常でした。朝起きた瞬間から全てが違います。カーテンを開けて見える景色が違う。気候が違う。食べるものが違う。朝起きてから家を出るまでのルーティンが私の”日常”とは全く違ってもの凄く刺激的でした。そして一歩家を出てからが圧倒的に違います。まぁこれは当たり前のことです。十人十色、人には人の生き方や環境、生活があるのですから。ただ、多くの人はたまたま産まれ育った土地を拠点としながら一生を終えます。たまたま岐阜県に産まれたからという理由でなんとなく今でもずっと岐阜県に住んでる私のように・・。

しかしカツさんは好きなことしかやっていないということに気づいたのです。自分自身がやりたいと感じることだけをやって、そのために必要であれば自分の住む場所を変えることすら恐れず、直感的に嫌だと感じることは徹底的に排除した生活をしている。(過去にインドやバリなどでの生活経験もあります)

自分にとっての”悪”を取り除いたストレスフリーな生き方をしているように私には映りました。

初めて出会ったときはお互いが宮古島の旅行者でした。しかしその数年後にカツさんは宮古島で宿を経営するという選択をしてそれを実現させ、宿のお客さんに美味しい魚を提供して喜ばせたい一心で漁師になり、日々海に出ています。1週間そんな生活を見ていて、そしてカツさんの生き方を見ていて本当に人生を楽しんでるなぁと感じました。自分の感情に素直に、やりたいことだけをする毎日。そんな生活に私も憧れます。

もしかすると数年後には「飽きた」とか言って宿を閉めて別の国に移住してるかもしれません。というかたぶんそうなってる確率のほうが高いと思います。それだけ自分に素直で自由な人です。羨ましいぐらいに。

ところで、私が本当にやりたいことって一体何なんだろう。36歳にもなって、未だにそれが分かりません。釣りが好き。そして釣りを仕事にした。(詳しくは 魚釣りでメシを食うことはできるか? をご覧ください) 時間もお金もそれなりに自由にできるし、最高のパートナーも居る。でも何か満たされない。

俺が本当にやりたいことって何なんだろう。もっと真剣に自分と向き合う必要があると思わされる1週間でした。この1週間は私の人生において1つの分岐点になると感じています。カツさん、ありがとう!

宮古島 貸し別荘ゆいゆい について

今回ご紹介したカツさんが経営する宮古島の貸し別荘ゆいゆいは、3LDKの一軒家を貸し切ることができるタイプの宿泊施設です。周りには海とサトウキビ畑しかないような好立地ですので、ご家族や10名程度のグループで夜までワイワイ楽しみたい方に最適です。7人乗りのレンタカーが無料でついています。繁華街で飲み明かしたい!という方には向きませんが、宮古島の大自然と海の幸を思いっきり堪能したいという方には非常にオススメです。

詳しくは ゆいゆい のホームページをご覧ください。
http://miyako-yuiyui.com/

貸し別荘ですので、お客さんのプライベート空間を作るためにオーナーのカツさんは基本的には宿にいません。海鮮バーベキューを希望の方は食材の準備が必要ですので宿泊前にカツさんに相談してくださいね。

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