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2020-04-09

魚釣りでメシを食うことはできるか?「魚釣りを仕事にする」を考える

こんにちはEldoradoです。「好きなことで、生きていく」 数年前にYouTubeで流行りましたね。そんな中、釣り好きな人であれば「魚釣りでメシを食いたい」と思ったことがある方は少なくないと思います。魚釣りでメシを食うということは、魚釣りをすることでお金を稼ぎたい、つまり魚釣りを仕事にしたいというところに行き着くんだと思います。

実は私自身が約3年ほど前に釣りを仕事にするという経験をしていますので、その実体験を踏まえて今日は「釣りを仕事にできるのか」というテーマでお話してみたいと思います。

私は元々26歳の時にWEB関係の仕事で起業しました。ざっくり言うとホームページを作ったりWEBの広告を代行したりという感じです。会社を作って社員を何人も雇って大きくやるというよりはフリーランスという言葉がしっくりくると思います。基本的には人は雇わず私と奥さんの2人で自宅で仕事をし、人手が必要になった時だけ外注するというスタイルをとっているのですが、3年ほど前に趣味の魚釣りも仕事にしました。私が32歳の時だったと思います。

このブログを読み終える頃には釣りを仕事にするということに対して新たな閃きを得ているんじゃないかなと思いますので是非最後までご覧下さい。これから釣りを仕事にしたいと思っているあなたへ、何かしら参考になれば嬉しいなと思います。

釣りを仕事にするってどういうこと?

まず、魚釣りを仕事にするとはどういうことなのか考えていきたいのですが、おそらく多くの方はこんなことを考えるのではないでしょうか。

  1. メーカーと契約して商品の提供を受けたり契約金をもらうプロアングラーになる
  2. フィッシングガイドになる
  3. オリジナル製品(ルアーや竿など)を制作・販売する
  4. 釣り具屋(釣りに関連するお店)を経営する
  5. メーカー・釣り業界に就職する
  6. メディア運営(ブログ・YouTube等)

これらが主に「釣りを仕事にしている人」と言えると思います。もちろんその他にも様々な選択肢があるとは思いますが、一般的にパッと思いつくのは上記6つほどではないでしょうか。釣りでメシを食っている人の多くは上記いずれか、もしくは複数の選択肢を掛け合わせながら生計を立てています。

私が釣りを仕事にしたいと考えてまず最初に選んだのは3の「オリジナル製品を製作・販売する」でした。しかし私が販売しているのは釣り道具ではなくシルバーアクセサリーです。シルバーアクセサリーと魚釣りって何も関係がないように思われるかもしれませんね。確かに直接的には全く関係ありません。現に多くのシルバーアクセサリーショップは魚釣りを仕事にはしていません。しかし私は販売のターゲットを”アクセサリー好きな人”ではなく”釣り好きな人”に絞ったのです。

商品が気になる方はこちらからご覧下さい。

商品をご覧いただければ容易に想像できると思いますが、私の商品を購入して頂くお客様はほぼ間違いなく釣り好きです。そうすると私自身が魚釣りをすること自体がアクセサリーの広告・プロモーション活動になるという構図が生まれます。それまではただの趣味でしかなかった魚釣りが仕事に変わるというわけです。

釣りでメシを食うのに重要なのは価値提供

釣りを仕事にしたいと願う方の多くが以下のようなことを考えていると思います。

  • 誰よりも釣りが上手くならなければならない
  • こだわり抜いた最高のお店や商品を作らなければならない

当たり前のことですよね。これらは確かに必要なことです。しかし「なぜ必要なの?」と考えてみると面白いことが分かってきます。当たり前すぎて考えたこともなかったのではないでしょうか。しかし実は釣りが上手くなくても釣りを仕事にすることはできるし、最高のお店や商品を作らなくても釣りで食っていくことができるんです。

どういうことか詳しくお話します。先にも挙げましたが、プロアングラーとしてメーカーからサポートを受けている人もいれば、フィッシングガイドとして独立している人、ハンドメイドルアーを制作・販売している人など、釣りを仕事にすると言ってもそのカタチやスタイルは様々です。一見すると釣りの腕前も凄いんだろうなぁというイメージがあるかもしれません。もちろんその通りだと思います。しかし彼らは例外なくただ釣りが上手いだけの人ではないのです。逆に言うと彼らよりもずっと釣りが上手い素人なんてザラにいます。各種SNSを観察していると毎日のように素晴らしい釣果を上げている釣り好きの素人は山ほど存在するんです。

釣りを仕事にしている人と、釣りを仕事にしたくてもできない人の決定的な違いは1つ。価値の提供をしているか否かということです。意味が分かりませんか?言い換えます。そこにお金を支払ってくれる人がいるかいないかということです。

誰に何を提供し、誰からお金を貰うのか

プロより釣りが上手い素人は山ほどいます。しかしただ釣りが上手いだけの人にお金を支払う人がどれくらい居るでしょうか。

  • 毎朝出勤前には欠かさず釣りに通っている釣りウマな他人にあなたはお金を払ったことがありますか?
  • 「いつもあなたの投稿を見て感動しています。釣り上手いですね」ってお金を払ったことがありますか?

ぶっちゃけ他人がどれだけ釣ろうがどれだけ上手にキャストしようが自分にとってはどうでもいいことだと思います。興味すら沸かないでしょう。だから彼らは釣りを仕事にできていないのです。つまり、お金を払ってくれる人(顧客)がいなければ仕事にならないということです。一見当たり前のことなんですが、これめちゃくちゃ大事なことです。

では今現在実際に釣りを仕事にしている人達は、なぜ多くのお金を支払ってくれる人(顧客)を持っているのでしょうか。簡単です。釣りが上手いということ以外に何かしらの価値を提供しているからです。

ケース1 : 釣り具屋さんの場合

分かりやすい所でお話しますと、あなたの街の釣り具屋さんは誰に何を提供し、誰からお金を貰っているでしょう。釣り具屋さんは釣り道具を欲している人に対して様々な釣り道具を見やすく探しやすくディスプレイし、買い物するという楽しさやワクワク感と一緒に商品や接客サービスを提供し、顧客から直接お金を貰っています。お金を支払う人がいるからこそビジネスとして成り立つし、それを仕事にすることができるのです。仮にめちゃくちゃ釣りが上手い店長が経営する釣り具屋さんがあっても、商品が全く管理されていない(売れ残り商品しか置いていない)場合、そこにお金を払う人が極端に少なくなるから食っていけません。私達はただ釣りが上手い人だからという理由で他人にお金を払っているわけではないのです。

ケース2 : プロアングラーの場合

ではプロアングラーと言われるような人達は誰に何を提供し、誰からお金を貰っているのかを考えてみてください。プロアングラーの場合、お金の流れが少し変わります。プロアングラーにお金を支払っているのは我々消費者ではなく、企業・メーカーです。彼らが企業からお金を貰うためにしなければならない仕事とはなんでしょう。「俺は釣りが上手いぜ」というアピールでしょうか?何度も言いますが釣りが上手いだけの人には誰もお金を払いません。そうではなく、企業の広告塔となり製品・サービスを消費者に上手く伝えることです。消費者に興味を持ってもらえるよう、分かりやすく、時に面白おかしく話ができるトークスキルが必要だったりもします。そして企業やメーカーからサポートを受けるということは企業の顔になるようなもの。中には「プロの○○さんが使っているから俺はシマノしか使わない」という人だっているぐらいですから、その企業のブランドイメージを壊すような軽率な振る舞いは厳禁です。釣りが上手いだけでなく釣りのマナーやルールなども熟知している必要があるでしょう。先頭に立って消費者をリードしていくスキルがあるからこそ、企業はプロアングラーに対してお金を支払うわけです。

ケース3 : オリジナル商品を制作・販売する場合

もう一つぐらいいきましょう。私のようにオリジナル商品を作ってネットショップや店舗で直接販売している場合はどうでしょう。お金の流れはシンプルで、顧客に対してダイレクトに商品を提供して直接お金を貰う構図になります。が、このような方法で釣りを仕事にしている人に非常に多い失敗をご紹介しましょう。ルアーでもウェアでも何でもそうなんですが、制作者(売る側)がめちゃくちゃこだわって作った商品であっても、それは顧客(買う側)からすればどうでもいいことだったりします。そしていくらこだわってこだわって作ったモノであっても世の中には似たり寄ったりの商品が山ほどあるということも知っていなければなりません。そんな中で自分の商品を見つけてもらう、選んでもらうための圧倒的な理由付けが必要となります。山ほどある同じような商品の中からあえてあなたの商品を購入する理由。それは商品そのものの良さ(品質)というよりは、その企業・ブランドが持っている世界観だったりする場合が非常に多いので、素晴らしい商品さえ作れば自然に売れると考えている方はご注意ください。商品そのものの価値ではなく、商品に付加価値を付けることが絶対に必要です。

釣りとインターネットを掛け合わせると仕事になる

先にご紹介した釣りを仕事にしている人の主な選択肢を振り返ってみましょう。

  1. メーカーと契約して商品の提供を受けたり契約金をもらうプロアングラーになる
  2. フィッシングガイドになる
  3. オリジナル製品(ルアーや竿など)を制作・販売する
  4. 釣り具屋(釣りに関連するお店)を経営する
  5. メーカー・釣り業界に就職する
  6. メディア運営(ブログ・YouTube等)

6のメディア運営というカタチで釣りを仕事にする働き方が比較的最近になって注目されるようになってきました。ブログの時代はそこまで一般的ではなかった稼ぎ方なのかもしれませんが、YouTuberという働き方で大金を稼ぐ若者が増えてきたことで一気に注目されるようになったと思います。実は私も釣り系YouTubeチャンネルを持っていまして、毎月YouTube(Google)さんから広告費としてお支払いいただく金額は毎月平均20万円前後になっています。過去の最高額で言えばたまたま広告単価が高かった月にある動画がバズッたというのも重なって50万円の広告費をお支払いいただいた月もありました。※2020年4月現在

EldoradoのYouTubeチャンネルはこちら

これはもう立派な仕事と呼んでいいのではないでしょうか。正直なところ私がYouTubeに動画を初めて投稿した当時のモチベーションは、販売しているアクセサリーのことを多くの人に知ってもらうための広告宣伝の一つとしてYouTubeを利用しようというのが本音でした。YouTubeから広告費を貰おうなんて1mmも思っていなかったわけです。実際に最初の頃はチャンネル登録者もいませんし動画の視聴回数も数えられるほどだったのでYouTubeからの収入はほとんどありませんでした。広告費をいただけるようになってからもしばらくの間は毎月2万円とか、多くて5万円みたいな感じで仕事と呼ぶには程遠い金額でした。しかし今では平均20万円程の収入がYouTubeから発生するようになっており、YouTubeに対する私の考え方や取り組み方は確実に変わってきています。

釣りが上手くなくても釣りを仕事にすることはできる

さぁ、ここで私は誰に何を提供し、誰からお金を貰っているのかを考えてみましょう。私はYouTubeを通して視聴者(YouTubeのユーザー)に対して動画コンテンツを提供しているのですが、視聴者から直接お金を貰っているわけではありません。私にお金を払ってくれているのはGoogleさんです。厳密に言うとGoogleに広告費を出している企業から間接的に貰っているという見方もありますが、直接的なお金の流れとしてはGoogleさんからお支払いいただいています。

  1. GoogleがYouTubeというプラットフォームを無料で提供してくれている
  2. 私(YouTuber)がオリジナル動画をアップロードする
  3. 動画を観て楽しみたいユーザーが集まってくる
  4. 多くの人が集まる場所には企業が広告しにやってくる
  5. 企業がGoogleに支払った広告宣伝費の何割かが私(YouTuber)に還元される

このような流れで私はYouTubeに動画をアップロードすることによってGoogleさんから収益を受け取っています。視聴者に面白い動画コンテンツを提供すること自体が収入に直結しているというわけではなく、視聴者を私の動画に集めてYouTube内に長い時間留まってもらい、企業の広告を多くの人に見てもらうことでその見返りとして収益をいただいているということです。

つまり何が言いたいかと言うと、このビジネスモデルにおいてはそこに釣りの上手さはあんまり関係がないということです。確かに釣りが上手いということで視聴者が集まるチャンネルもありますが、YouTubeやブログのようなメディア運営において圧倒的に必要なのは、多くの人を集めるスキル(キャラクター・魅せ方)や長い時間視聴してもらえる良質なコンテンツを制作するスキル。釣りが上手いかどうかは二の次で、釣りに関しては初心者であってもそこに多くの人が集まるコンテンツを作るスキルがあれば企業はそこに価値を感じて広告を出したがりますので収益が発生するのです。お金を払ってくれる人(顧客)がいれば仕事になるというわけですね。

これから釣りでメシを食いたいなら複数の収入源を

これまでに述べたように釣りを仕事にする方法は人それぞれいろんなやり方があります。そしてどんなやり方で釣りを仕事にしているとしても例外なく釣りが上手い、商品が素晴らしい、ということだけではないそれ以外の価値を提供しています。

そして釣りを仕事にしている人の多くは複数の収入源を持っています。私自身も2つのやり方で釣りを仕事にしていますし、例えばプロアングラーとしてメーカーから契約金を貰いながらフィッシングガイド業を営んで顧客から直接ガイド料を貰い、その傍らでオリジナルブランドを立ち上げてルアーやウェアを販売してたり。収入源を複数に分散させることによってどこか1つのお金の流れが途絶えてしまったとしても踏ん張れる、生き残ることができます。

釣り業界に限らずどんな業界も同じだと思いますが、このご時世です。今日と同じ仕事を明日も1年後もずっと続けられる保障なんて全くありません。先日新型コロナウイルス感染者拡大によりついに緊急事態宣言が発令されました。ほんの3ヶ月前まではまさかこんなことになるなんて誰も予想していなかったと思います。多くの人の収入が減り、確実に経済は悪化しています。おそらく私達が経験したことがない深刻な経済恐慌をこれから経験することになるでしょう。こんな時代ですからなおさら収入源は複数に分散することを前提に様々な方法を模索してみてください。

この記事が少しでもあなたの「釣りでメシを食う」を実現するためのお力になれれば幸いです。

最後までお読みいただきありがとうございます。この記事があなたのお役に立てましたらSNSでシェアすることができます。

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