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2022-04-19

夫婦で宮古島に移住して1年経った私の身に起こった様々な変化

夫婦で岐阜県から宮古島に移住してちょうど1年が経ちました。一つの区切りとして書いてます。いろいろと話したいことがあって長くなってしまうと思いますが、宮古島移住、沖縄移住、離島移住に興味がある方は興味がある所だけでも読んでいってください。

宮古島移住について話す前に

全ての物事には多数の見方がある、自分がどの立ち位置でそれを体験しているかによって全く同じ出来事を目の前にした場合でも人によって感じ方、捉え方は全く違ってきます。例えばライオンがシマウマを追いかけている映像を2人の人が観ているとして、昨日たまたまライオンの親子がサバンナの厳しい環境で生き抜いているドキュメンタリー動画をYouTubeで観てたAさんと、昨日たまたま動物園でシマウマと触れ合ってきたBさんとでは応援する対象が変わってきますよね。おそらくAさんは「行け!捕まえろ」とライオンを応援するだろうし、Bさんは「頑張れ!逃げろ」とシマウマを応援すると思います。

これからお話する内容も今の例に似た側面が確実にあります。だから全部鵜呑みにしないでください。私とあなたとでは生き方も考え方も違って当然です。あくまで一つの意見として参考にしてもらえたらと思います。

前置き長くなりましたが、岐阜県から沖縄県の離島、宮古島に移住したのが2021年4月13日、今ブログを書いてるのが2022年4月13日。ちょうど1年です。この1年で私の生活はガラッと変わりましたし、私自身の考え方にも変化がありました。いい意味でも悪い意味でもです。どっちから話せばいいかなと悩むんですけど、上げて落とすより落として上げたほうが気持ちいいと思うので最初はネガティブな話をしましょうか。

海で泳がなくなる

移住する前は約5年ほど、年2,3回のペースで観光客として宮古島に通っていました。1回の旅行の滞在日数はだいたい1週間~2週間。この限られた日数の中で1つでも多くのやりたいことをするんだ、と言うように旅行中はそれこそ毎日朝から海で遊んでいました。天気、風向きとかによってじゃあ今日は7:00に起きて8:00から釣りして昼はどこどこの店でそば食ってその後は〇〇ビーチでシュノーケリングして、夜はあの店に飲みに行こう。みたいな感じで、岐阜県にいる時よりもハードな毎日を過ごしてました。

特に晴れてる時は1秒でも宿にいるのがもったいなくてすぐにでも外に飛び出していきたいと思ってました。私が宮古島に引っ越した理由の1つに「きれいな海でいつでも遊べるから」というのがあったんですけど、移住して1年経った今思い返してみると徐々に海に行く頻度が下がってきてます。旅行で来てた時は毎日泳いだりビーチで夕日見ながらたそがれたりしてたのに、住みだした途端に海に行く頻度は自分でもびっくりするぐらい減りました。きれいな海というこれまで非日常だったものが日常になったことによって特別感がなくなったということですね。きれいな海が近所にあるのが当たり前の生活になってしまった。

ただしきれいな海に何も感じなくなったわけではないです。今でもめちゃくちゃ魅力的な存在なんだけど、身近になりすぎて特に毎日意識することもないみたいな、よくある話ですね。でも知り合いの移住者の中には移住して3年とか5年とかっていう人もいますけど、その人はいまだに休日は頻繁に潜りに行ったりしてます。だからこれは本当に人によるかと思います。もともと泳ぐのが嫌いという人もいますしね。

スピード感の無い生活になかなか慣れない

宮古島に住み初めたことによって、観光で遊びに来てた時には絶対に経験することがない生活の中でのスピード感の無さというのをいろんな所で感じることが多かったです。どうしても以前住んでた岐阜県での生活と比べてどうこうっていう話になってしまう部分があると思うので皆さんに当てはまるかどうかは分かりませんが、おそらく島の独特な考え方とか物理的な不便さっていうのはもちろんあると思います。いろいろ例を挙げますね。

例えば今住んでる賃貸物件。入居時に玄関と洗面所の電気の配線が切れててスイッチを押しても電気が付かない状態だったんですけど「近いうちに業者に直してもらいますのでお待ちください」って言われて、そのまま1年経ってます。未だに玄関と洗面所の電気付きません。さすがに入居して1ヶ月とか2ヶ月目に3,4回電話したんですけど、毎回「まだなんですよ。ちょっとお待ちください」で1年経ってます。

そして家の近くの道路。去年の9月か10月あたりに工事が始まったなぁと思って見てたんですけど、半年以上経った4月現在、まだ道路が砂利の状態です。これについてはさすがに近所からたくさんの苦情が出てるみたいです。

あとは車検。岐阜県では車検は翌日に終わるのが当たり前でした。今日車を預けたら明日の昼には車検が終わって帰ってくる感じですね。早いところだと当日車検っていうのもあって午前中に車を預けたらその日の夕方には車検が終わってるという感じです。でも先日車検で車屋さんに車を預けたんですけど、車検が終わって帰ってきたのは約1週間後でした。その理由はタイヤの溝が減ってたので車検のついでに新品に交換してもらうことになったんですけど、たまたまその時同じサイズのタイヤが店になくて、メーカーから取り寄せることになったんですよね。そのタイヤが宮古島に到着するのを1週間待ってた感じです。

それと同じようなことがホームセンターでもありました。移住したばかりで生活に必要な家具を探してた時に洋服をかけるラックをホームセンターで取り寄せと言うかたちで買ったんですけど、結局届いたのが注文した日の3週間後だったり。

ネットで買い物しても到着するまで1週間とか当たり前のようにかかります。特にアマゾンでの買い物はプライム会員でも1週間~10日は確実にかかる感じですね。

先日たまたまハンディカムのレンズが割れたのでメーカーに修理に出したんですけど、こういった電子機器とかリチウムイオンバッテリーが含まれるものって飛行機で運べないので船便で送ることになります。まずメーカーに送るのに1週間、修理に1~2週間、で、こっちに帰ってくるのにまた船で1週間と言われました。そういった感じで、今思い出せないこととか小さなこととかも含めるとかなり頻繁に生活の中にこのような不便さを感じることがあります。岐阜県では1日で終わることが最低1週間からかかる感じです。

なんかこんなふうに話してるとただの愚痴に聞こえそうですけど、言っておきますがこれは愚痴ではないですよ。移住後1年で私に起こった様々な変化っていうテーマで動画を撮るにあたって本当にあったリアルな変化を話しているだけなので気を悪くされたらすいません。あとで良いことたくさん言います。

飲酒量が爆増した

移住前に比べると飲酒量はどれだけ少なく見積もっても倍になってしまいました。自宅で1人で飲む量も爆増しました。そんな話です。その理由は宮古島では飲み会(宅のみももちろん含みますけど)の席がめちゃくちゃ多いということ。もちろん自宅で一人でもしょっちゅう記憶飛ばすまで飲みます。

これは決まった時間に仕事をしなければならないわけではない私の仕事スタイルも大きく影響しているとは思いますが、宮古島に移住してから酒を飲みだす時間帯が早くなってしまったんですよ。平気で朝から飲むこともあります。どういうことかと言うと、昼の15:00ぐらいから飲み始めて夜にかけて泡盛を何杯か飲んでると一旦20:00ぐらいに眠くなるんですよね。眠くなったら寝るというのが私の飲酒スタイルなので、変な時間に寝るわけなんですけど、そうすると夜中の2時3時に起きてしまうんですよ。そしてそのまま寝付けなくなる。すると夜中の2,3時からまた泡盛を飲むんですね。そのままパソコンで作業しながら、飲み続けるんですよ…。

太陽が昇ってくるとなんかまた眠くなって、涼しいバルコニーにリクライニングチェア持ってって飲みながら仮眠して、っていう感じで一日スタートすることがかなり増えました。宮古島という島自体が小さいうえに友人とか知り合いの家だったり行動範囲って比較的一部のエリアに限られています。だから突然何か予定が入っても基本的にはタクシーで1,000円前後で行けることが多いので、朝から飲んでも何も不便なことはないです。

本当に自堕落な生活だと自覚してます。要はアル中になってしまったということですね。アル中を宮古島のせいにするなって声が聞こえてきそうですが、暖かい宮古島の生活が最高すぎてついつい毎日飲みすぎてしまいます。

やっぱり台風が怖い

幸いこの1年は台風が少なくてまだ直撃というのは経験してません。でも宮古島に住んでいる以上いつかはというか近い将来必ずやってくる超大型台風の直撃に対する恐怖があります。YouTubeにあがってる動画を観てると車が風にあおられてミニカーみたいにコロコロと転がってる映像だったり、電柱がことごとくなぎ倒されてる映像みたいなのがあります。

そんな台風が次に直撃したとしたら、家のガラス大丈夫なんかなぁとか。リビングに結構でかいガラス窓が4枚あって、不動産屋から台風対策として渡されたのは網目が粗いネットだけだったんですよね。7,8cm以下の何かが飛んで来たら思いっきりあたるんですよ。もしガラスが割れたら家の中が終わるんで、これは本当に恐怖なんですけどどうしようもないので宮古島に住んでる以上、永遠に悩まされるんだろうなぁと思ってます。

あとは台風以外でも強風とかで天気が荒れると物流がストップするので島のスーパーから食品がまるっきり無くなってしまったりネットの買い物が全然届かないっていうことも1つ不便なところですね。

国内、そして海外へのアクセスが不便

これは移住して初めて気づいたことなんですけど、東京・大阪・名古屋みたいな都会を除く国内への移動が超不便だったりします。一部直行便が出てる地域もありますが、基本的には一旦那覇で乗り継がないといけなかったり、一度東京とか大阪まで行って、そこから目的地まで飛ぶというような感じで、国内の移動でも乗り継ぎが必要な場合が多いです。だから時間もお金も結構かかったりします。

さらに完全に盲点だったのが海外渡航。私はコロナが流行る前は年に3回ぐらいタイに通ってたんですけど、岐阜県からだとセントレアからバンコクまで直行が出てるので6時間ぐらいでタイに行けたんですが、宮古島からタイに行こうと思うと一回名古屋とか東京まで戻ってから乗り継いで行くことになるので10時間とか場合によっては20時間ぐらいかかるんですよ。離島なのでしかたないことなんですが、移住前はこれについて全く考えていなかったので今ちょっと困ってます。

日本一の海、ビーチでいつでも遊べる

ネガティブな話ばかりで気分が落ち込んできた所ですが、ここからはポジティブな話をしていきます。まずはやっぱり海が最高すぎるということをあらためて言っておきたいと思います。先ほどネガティブ編で宮古島の海に特別感を感じなくなったという話をしましたが、とは言っても宮古島の海って少なくとも私にとっては今まで見たことないぐらいきれいです。

そんなに頻繁に泳ぐことはなくなりましたけど、一度海に入ればやっぱ毎回ため息でるぐらい透明度高いしきれいで珊瑚とか魚もたくさん見れて最高だなぁって、泳ぐたびに感じます。

コロナが流行り出す前までは宮古島バブルっていうのがあって旅行先として宮古島は観光客にめちゃくちゃ人気でした。毎日たくさんの観光客が何万、何十万というお金と時間を使ってわざわざ見に来る、泳ぎに来る海とかビーチが車で10分でいつでも行けてしまう。きれいな海がすぐそこにあって当たり前すぎて飽きてしまうほどいつでも行ける。移住1年経った今現在の私はあんまり泳がなくはなりましたけど、とは言っても夏になるとたまに泳ぎたくなるし、釣りが好きでよく釣りに行くんですが、やっぱり暖かい場所、キレイな海で大好きな釣りをするというのは最高です。そういった環境で暮らしていると思うととても贅沢な気持ちになります。

今もどこかにある非日常感

移住して1年経って観光気分は完全になくなったんですが、やっぱり今でもどこかに非日常的な毎日を過ごしてるなぁっていう感はあります。移住する前は岐阜県に35年ぐらい住んでて、2年ちょっと滋賀県に住んでたこともあるんですけど、琵琶湖が近くにあるかないかぐらいの違いで気候も街並みも見える景色もほぼほぼ同じでした。そんな環境が当たり前で35歳まで生きてきた私にとってはやっぱり宮古島という南国の環境は特別だなっていうのがいまだにあります。

多少慣れて特別感が薄れてきたとはいえこれまでの35年間の暮らしに比べると「俺は今なんていい生活をしてるんだ」と、「あの時よく行動したな」って思うことがよくあります。おそらくあと1,2年もすればそんな気持ちも徐々になくなっていくんだと思いますが、とりあえず今間違いなく言えるのは旅行みたいな普段の生活とは違うイベントみたいなものは別として、日常生活としては37年間生きてきて今が一番楽しいです。宮古島に移住して本当によかった。

ずっと暖かい

宮古島に観光で来る人って基本的には5月~10月ぐらいまでが多いと思います。せっかくなら暖かい時に来たいじゃないですか。だから私も移住前観光で宮古島に通ってたときは大体5月~10月に来ることが多くて、宮古島の冬っていうのを体験したことがなかったんですね。

こっちに住んで初めての冬を体験することになるんですが、確かに日によっては寒いです。いろんな人から「宮古島も冬は寒いよ」ってよく言われました。でもストーブ使ってません。灯油買ってません。ダウンジャケット来てません。寒いって言ってもほんとそれぐらいのレベルです。

岐阜県の冬は朝起きるとまず部屋の中で白い息が出るほど寒かったし、ストーブが付くまで歯をガクガクさせながら何もする気にならないし、ストーブが付いたら付いたでその前から一歩も動けないほど寒かったので、それに比べたら全くもって宮古島の冬は寒くなかったです。

宮古島は冬になると毎日強い北風が吹くんですけど、宮古島の冬の寒さってこの強風を受けたことによって体感温度が寒いと感じるだけで、気温そのものは冬でも15度ぐらいあるし、体の芯から冷える岐阜県の寒さとは全く比べ物にならなかったです。ちなみに今は4月19日ですけど、毎日半袖短パンで出歩いてます。暖かいということは本当に生きやすいなと感じます。

渋滞がない

宮古島には電車という乗り物がないので日常の移動手段はほとんどの人が車。それかタクシー。買い物行くときもスーパーまでタクシーで行く人も結構みえます。宮古島のタクシーって初乗り470円とかだし、メーター上がってくのもめちゃくちゃ遅いので自分の生活圏内であれば基本1,000円以内でどこでも行けるような感覚なんですよね。

だから狭い島に車が密集してるんじゃないの?って思われるかもしれませんが、この1年渋滞を経験したことはゼロです。1つの信号に対して、2回以上赤信号で止まってるっていう状況はこの1年ほとんどありません。

岐阜ではそんなの毎日あったし、ちょっとどっか出かけるにも片道1時間かったりとか、そんなの当たり前でした。でも移住してからは車を30分以上運転することがほぼほぼないです。たまに釣りで遠くのポイントまで行くときとか、そんなイレギュラーを除いて日常生活の中で車を運転してる時間はほとんどが片道15分以内。それぐらい宮古島って生活圏が一部に集中してるんですよ。

宮古島の離島を除くと一番端っこから端っこまで車でだいたい35分とかで行けてしまうぐらい小さな島です。本来の目的とは関係ないところでただただ何かを待つことしかできない時間って言うのが人生で最も無駄な時間だと思ってるのでこれまでの生活で渋滞っていうのがめちゃくちゃストレスだったんですが、このストレスからの解放は個人的に本当に大きな変化でした。

びっくりしたこと

最後におまけ程度になりますが宮古島に住んでびっくりしたことを話しておきたいと思います。たくさんあるんですけどここでは2つだけ。まずは知り合いが連絡無しでいきなり家に来るということ。今までは誰かが家に来るときって「今家にいる?」って事前に連絡のやりとりをして来るのが当たり前だったんですけど、宮古島ではこうやって家にいると突然誰かが来てリビングの網戸から「おーい」って呼ばれたりするんですよ。しかも特定の人だけがそうするんじゃなくていろんな人が連絡無しでいきなり家に来るんですよね。

たぶんこれは生活圏が一部に集中していることに原因があるんじゃないかと思うんですが、皆の家が近いので帰るついでに車停まってたら寄っていこうみたいなノリなんだと思いますが、嫌とかじゃなくて結構びっくりします。

もう一つ。魚とか野菜をあげたり貰ったりがやたら多いって事です。釣ってきた魚とかマンゴーとかかぼちゃとか、ほんといろんな物を貰うし、私も食べきれないほど魚が釣れたりなんかのタイミングで野菜がたくさん手に入った時はご近所さんとか知り合いに配ったりします。以前住んでた岐阜県ではこういう知り合い同士で食べ物のやりとりをするってことがほとんどなかったので驚きました。

宮古島に移住して本当に良かった

宮古島に移住して自分自身に起こった変化をネガティブな面、ポジティブな面それぞれ話してみました。もっと細かいことを話すとめちゃくちゃあるんですけど、結論としては宮古島に移住してよかったのが100%で、今のところ岐阜県に帰ろうとか別の場所に移住しようとかは1mmも考えてません。

ただ、これはあくまで移住後1年の私個人の話です。冒頭でも言いましたけど、同じ出来事を目の前にして最高と感じる人もいれば最低と感じる人もいるわけです。私とあなたとでは価値観も考え方も違って当然なので移住後に感じることはそれこそ人によって全く違うものになるかと思います。もしかしたら私自身もあと1年経ったらまるっきり考えが変わってる可能性だってありますし。だからそのまま鵜呑みにするんじゃなくて、こんな人もいるんだ、程度にとどめてもらえればいいかなと思います。

その上で、今宮古島に移住したいなと考えてるけどあと一歩が踏み出せない方に私は言いたい。マジで移住してみたほうがいいよってことです。

都会の生活に慣れてる人にとってはいろんな部分に不便を感じることはあるんですけど、私は人生の幸福感がめちゃくちゃ高くなりました。また1年、2年と経てば私自身の考え方も変わっていくとは思いますが、とりあえず今言えることは、宮古島の暮らしは最高です。いつまでも住んでいたいです。

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