【朽木渓流魚センター】滋賀県で大物が狙える管理釣り場
滋賀県と言えば琵琶湖のブラックバス釣りで全国的に有名ですが、実は大物が釣れる管理釣り場(釣り掘)があることをご存知ですか?なんと北海道の一部の地域にしか生息しないイトウも狙えることや小さなお子様でも気軽に釣れることなどから、大物思考の本気アングラーも数釣りを楽しみたい家族も同時に楽しめる画期的な管理釣り場です。本日は滋賀県の管理釣り場「朽木渓流魚センター」についてご紹介します。
イトウが釣れる!朽木渓流魚センター
朽木(くつき)渓流魚センターは大きくわけると2つの施設に分かれています。小さな子供も楽しめる岩魚やアマゴのつかみ取りや餌釣り、バーベキュー施設などもある「渓流釣り場・バーベキューハウス」と、ルアーで大物を狙える「ルアーフィールド」。ここでご紹介するのはルアーフィールドのほうになります。釣り人が一般的に「管釣り」と言って思い浮かべる一般的な管理釣り場です。数年前まではフライも使用できましたが、現在ではフライは禁止となり完全にルアーのみの釣り場になっています。
- 名称:朽木渓流魚センター ルアーフィールド
- 営業時間:7:00~17:00(10月~3月) 7:00~18:00(4月~9月) ※3月下旬、10月上旬は17:30まで
- 休業日:年中無休
- 料金:■男性 9時間4,300円 3時間2,900円 ■女性・子供(3才~中学生) 9時間3,100円 3時間2,200円
- 駐車場:100台(無料)
- トイレ:男女別、和式・洋式
- 狙える魚:ニジマス、イワナ、ブラウン、アマゴ、イトウ、ヤマメ、サクラマス、ロックトラウト、アルビノ等
ポンド(池)は2つ。レストハウスに面した第1ポンドは小さなサイズの魚が数多く放流されており、障害物も少ないので比較的簡単に数釣りが楽しめる初心者向けポンド。第2ポンドは主に大物が放流されていて、立ち木が多く雰囲気は最高。北海道の一部の地域にしか生息しないイトウが放流されています。ただ、キャストや大物とのファイトが難しいという点で中級~上級者向けのポンドになっています。
初心者向けの第1ポンドはこんな感じ。池の真ん中に小さな島と数本の立ち木、一定間隔で大きな岩が沈んでいます。放流されている魚のサイズは小さめですが、中には80㎝を超えるイトウやロックトラウトを見ることも。大物がかかった際のラインブレイクの危険は少なめですね。
足場はフラットで非常によく整備されているので、女性や小さなお子様でも安心して釣りを楽しむことが出来ます。
第2ポンドは大物狙い。目の前のいたるところに立ち木があり、大物は立ち木の中に潜んでいます。当然ですが大物がかかると立ち木にまかれてラインブレイクする可能性が高く、中級~上級者向けというのはそういったポイントだからでしょう。私は大物をラインブレイクして悔しがっているお客さんを何度も見てきました。
また、暑い日の日中は立ち木の陰にヤル気のある岩魚が付いていることが多く、ミノーのトゥイッチなどで立ち木スレスレを通すとよく釣れます。
レギュレーション
皆さんが安全で楽しい釣りをするために、管理釣り場では様々な規則を守らなければなりません。朽木渓流魚センターの規則は以下。絶対に守ってください。
- 返し付きの針禁止(バーブレスフック又は返しをペンチで潰す)
- トリプルフック禁止(7月4日から)
- 10g、10cm以上のルアー禁止
- 3cm以上のシングルフック禁止
- ソフトルアー、ラバージグ、針のみ(赤針など)等禁止
- ルアーロッドで、フライ用毛針禁止(ジグヘッドマラブーは可)
- 飛ばし浮き、トレーラー禁止
- 釣り人以外(付き添い、3才未満の子供)は、釣り場へ入場厳禁
- 犬等ペット類は駐車場含む敷地全域入場厳禁
- 家族・知人などの間での、入漁券のまた貸し厳禁
- 釣り場内にクーラーボックス持ち込み禁止
- ストリンガーの使用禁止
- ルアー以外の釣り禁止
- 引っ掛け釣り禁止
地図・アクセス
一般的にトラウト系の魚を釣る事が出来る管理釣り場は、気温が比較的低い山奥にあることが多く決してアクセスが良いとはいい難いですが、朽木渓流魚センターも例外ではありません。滋賀県と京都府の県境にある山の中にあります。滋賀県方面からですと、琵琶湖大橋から車で40分くらいでしょうか。道中は車がすれ違えないほど細い道を走らなければならないこともあります。
管釣りはどちらかと言うと冬の釣りというイメージを持っている人が多いと思います。滋賀県では、暖かい季節は琵琶湖でブラックバスを釣り、寒くなってブラックバスが釣れなくなったら管釣りを楽しむというサイクルで1年を回しているアングラーも多いかと思いますが、冬季のアクセスには十分にご注意ください。あるトンネルを抜けると突然雪景色に変わります。スタッドレスタイヤやチェーンは必須です。
100台停められる広々とした駐車場がありますので、土日の混雑時も安心ですね。(あとでご紹介しますが、土日の朽木渓流魚センターの混雑はハンパではありません)
山奥の立地ですからソフトバンク携帯の電波は繋がりません。(他社は未確認) お仕事などでどうしても電話やメールをする必要がある方はご注意ください。
釣れる魚は?アベレージサイズは大きめ
イトウやロックトラウトなどの大物が釣れるということが朽木渓流魚センターが人気の理由だと思いますが、イトウやロックトラウトは簡単に釣れる魚ではありません。基本的にはニジマスや岩魚がメインターゲットとなります。しかしそのアベレージサイズは他の管理釣り場に比べると大きめで、ニジマスは35cm程度。
40㎝を超えるでっぷりとしたニジマスもちょいちょい混ざります。どの魚も艶々で美しい。
岩魚のアベレージサイズは20cm程度。塩焼きにして食べれば一番美味しいサイズですね。あ、そうそう。9時間券の場合で50cm以下の魚を10匹まで持って帰ることができます。(3時間券は5匹まで)
中には30cmオーバー、40㎝オーバーの滅多にお目にかかれないような岩魚も釣れることがあります。大きな岩魚は本当にかっこいいですね!
ヤマメも釣れますが、小さくてげっそりと痩せている個体が多いような気が・・。舌の写真は良型のほうです。
アルビノが釣れるとちょっとテンションが上がりますよね^^ここのアルビノは黄色というより白色に近い感じ。
そしてなんと言っても朽木渓流魚センターで釣れる最大の狙い目はイトウ。
そしてロックトラウトではないでしょうか。ロックトラウトは岩魚とニジマスの交配種。大型に成長した個体は非常に引きが強く、見た目もイカツイです。
オススメの釣り方とタックル
岩魚や40㎝クラスのニジマスまででしたら、2LB~4LBライン(サンライン GT-Rなど)で1g~3g程度のスプーンが投げれるタックルで十分。竿は6ft前後(シマノ トラウトライズなど)でリールは1,000~2,000番程度(ダイワ セルテートなど)。立ち木の多い第2ポンドであっても、まかれてラインブレイクすることはほとんど無いと思います。
1~3g程度のスプーンをフルキャストしてスローリトリーブしてくるとニジマスが釣れやすいです。しかし朽木渓流魚センターのポンドには人工的に作られた”水の流れ”がありますので、水の流れに対しどのような角度でスプーンを引いてくるかによって釣果が左右されることがあります。流れに逆らったほうが釣れるときもあれば、流れに乗せたほうが良い日もあります。
こまめにカラーチェンジしながらその日に釣れるカラーを探してみてください。どうしてもスプーンに反応が悪いときはクランクを使うと爆釣することもあります。
岩魚狙いであれば断然ミノー。フローティング、シンキングはどちらでもいいような気がしますが、アクションはとにかく激めのトゥイッチです。竿先をチョンチョンとあおってミノーをギラギラっと動かして1秒止める。ギラギラっと動かして1秒止める。この繰り返しです。止める時間はあくまで目安で、0.5秒にしてみたり2秒にしてみたりといろいろ試してみてください。重要なポイントはミノーを激しく動かして止めること。
岩魚の釣り方を動画にまとめてみましたので是非参考にしてみてください。>>朽木渓流魚センターで岩魚を釣る方法
ミノーのカラーはそれほど関係なく、アクションで食ってくるような印象。ただ、どちらかと言えばべタっとしたチャート系のカラーよりもキラキラと反射するタイプのほうが釣れそう(人間的にそう思うだけ?)な気はしないでもないかな・・^^;
イトウを狙うならそれなりのタックルが必要
問題はイトウやロックトラウトを本気で狙う場合。時間をかけて慎重にやりとりできる場所であれば一般的な管釣りタックルでもイトウを釣り上げることは可能でしょう。(かなり高度なテクニックが必要かと思いますが) しかし朽木渓流魚センターはかなりの確率で立ち木の中に逃げ込まれます。仮にオープンウォーターでヒットさせたとしても、立ち木の中に走っていかれてはもうどうしようもありません。ラインが細ければ強引に引っ張ることもできず、何も出来ないままプッツンで終了です。
そのため本気でイトウやロックトラウトなどの大物を狙うのであれば、魚の動きをある程度強引にコントロールできるようなタックルが必須でしょう。私は小物釣り用にスピニングのトラウトタックルを、大物釣りようにベイトタックルを使い分けています。
ベイトタックルのラインは最低7LB~14LBは必要。竿もリールもブラックバス釣りで使っているもので、竿はアブガルシア ワールドモンスターなど。リールはシマノ スコーピオンDC7などを使用しています。しかしこのタックルでは小さなルアーが投げられなくなってしまいますので、使用するルアーも7g以上のシンキングミノーがメイン。表層や中層をただ巻きするよりは、キャストしてから一旦ボトムまで沈め、ボトムをコチョコチョと誘うと大物が釣れやすいです。
また、朽木渓流魚センターではフライ(毛ばり)の使用は認められていないものの、ジグヘッドマラブーというフライに近いルアーの使用はOK。ジグヘッドマラブーは普通のジグヘッドに鳥の羽や糸を巻きつけたもので、パッと見は毛ばりです(笑)その違いは重量だけ。スプーンやミノーに比べて数つりが楽しめるだけでなく、ここで釣れる大物の釣果のほとんどがこのジグヘッドマラブーでの釣果らしいので使ってみる価値はあるかも。ジグヘッドマラブーは朽木渓流魚センターの受付でも購入することが出来ます。
使い方は簡単で、目の前にキャストしてボトムでじっと待つだけ。反応が悪いようならチョンと動かして魚を誘います。基本的には動きで食わせるというより、待ちの釣りになりますね。
大物が釣れたら記念撮影してもらえる
狙い通りの大きな魚が釣れたら、受付まで持っていくと記念撮影をしてくれます。そして写真は朽木渓流魚センターのホームページに掲載されます。※記念撮影は1人1日1回まで。
魚が暴れて地面に落としてしまわないように最大限の注意を払いながら、万が一落ちてもいいように魚は水槽の上で持ち上げ、迅速に撮影を行ないます。魚を触る前に手のひらを水で濡らすなどの行為もお忘れなく。10℃程度の水温の中にいる魚達は、人間の体温で簡単にヤケドしてしまいます。
写真撮影後は水槽の中で体力を回復させます。めちゃくちゃ大きなイトウが釣られてますね!1m近くありそうです。
昼食や休憩はレストハウスでゆったりと
場内のレストハウスは席数も多くゆったりと休憩することができます。ちょっとした菓子パンが購入できるほか、缶ジュースやカップラーメンを購入できる自動販売機があり、昼食も手ぶらでOK。当然ですがカップラーメンもパン類も若干割高です。もちろん飲食物の持ち込みも可能ですので、行きのコンビニでおにぎりなどを買って持ってくるも良し、手作り弁当を持ってくるも良し。
私は冬季に訪れることが多いため、ドリップコーヒーと水筒に熱湯を入れて持って行き、暖かいコーヒーを作ってすすっています。
男女に分かれた和式・洋式のトイレもあります。釣り場のトイレって簡易トイレで汚いようなイメージがあるかもしれませんが、ここのトイレはキレイで数も多いので助かります。
朽木渓流魚センターのあれこれ
ここまで読んでいただき「朽木渓流魚センターに行ってみたい!」と思ったあなたに、最後に少しだけ豆知識を。ここで注意すべきは大物がかかった際のラインブレイクだけではありません。気をつけていなければキャストミスによるルアーのロストも非常に多くなってしまいます。誤って立ち木にひっかけてしまうなんてこと、俺には絶対に無い!と自身満々の方もいるでしょう。正直私もキャストには自信があるほうです。しかしここではイレギュラーが起こるということを知っておいて損はありません。それは、突然の強風。山に囲まれたこの釣り場では、突然突風が吹くことがあり、使用するルアーも比較的軽めなものがほとんどですので、ルアーを投げた瞬間にルアーが突風に煽られてギュイーンとカーブを描いて飛んでいってしまうということが起こるのです。立ち木には数多くの犠牲者が今もぶら下がっています。
なぜそんな所に?と不思議に思うような所に引っかかっているルアーは、おそらく突風に煽られてしまったのだと思います。キャストする際はなるべく風の抵抗を受けないように低弾道でスパンと投げることを意識してみて下さい。
立ち木にひっかかっているルアーは定期的にスタッフの方が回収しています。年中無休ですから営業中に行なうのですが、釣りをしている時に手漕ぎボートで目の前を通られるのはあんまりいい気はしませんね^^;そんな時はレストハウスで一息いれています。受付で販売されている「中古ルアー」というのは、こうして回収されたルアーだと思います。
ルアーの回収が行なわれるのは、客数の少ない平日だと思われます。土日に行なっているところを見たことは一度もありません。ただ、土日は土日で最大とも言える難点が・・。休日の混雑具合はハンパじゃないんですよね。以前に休日の9:00頃ゆっくりと起きて来てみたことがありますが、釣り場に3m間隔でびっしりと並ぶ釣り人たちの姿を確認して受付をしないでそのまま帰ったことがあります。3m間隔で人がいるということが何を意味するか分かりますか?もう、真っ直ぐにしか投げられないということです。毎回同じポイントにしかキャストできない。おそらく釣果は平日の半分以下でしょう。仕事でなかなか平日に行くのは難しいと思いますが、土日に行かれる際はあらかじめ覚悟して行かれたほうがいいと思います。それほど人気な釣り場なんですね。
運が良ければ野生動物にも出会えます。私はこれまでに猿と鹿を目撃しました。管理釣り場には魚の死骸が岸に流れ着いていたりしますし、持ち帰るために捌いた魚の内臓や血の臭いに釣られてやってくるのでしょう。
釣り場の隣を流れている川岸では、鹿の頭蓋骨を丸々発見したこともあります。
こんな大自然に囲まれ、素晴らしいロケーションの中で釣りを楽しめる朽木渓流魚センター。釣れる魚はどれも本当に美しい。是非一度行ってみてはいかがでしょうか。
朽木渓流魚センターの動画を作成致しましたので、釣り場の雰囲気や釣り方などの参考にしてみてください。
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