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2022-06-05

釣り用のプライヤーに求めるのは多機能かどうかだか最適解は人による

今日は釣りに使うプライヤーについていろいろ考えてみたいと思います。プライヤーって本当にたくさん売られてて、各メーカーから大小様々なラインナップがあります。魚釣りをする上でプライヤーは絶対必要なものです。でもプライヤーと言ってもピンキリで中には数万円するものだってあります。じゃあ一体何を選んだらいいのか。私たちが釣りに使う上で必要な性能だったり、求めている機能なんかを考えてみました。私のオススメのプライヤーなんかもご紹介していますので是非最後までご覧ください。

“釣り専用”のプライヤーを鼻で笑っていた

私は以前車屋に勤めていて毎日車の整備をしてました。それに工具の収集がちょっとした趣味ということもあってそれこそ毎日工具を触る、工具を使うという生活を何年かしていたので、工具類は好きなほうです。プライヤーも好きでこれまでにいろんなプライヤーを使ってきました。

プライヤーにはいろんな種類があるので絶対にこうだと言うことはできないんですけど、プライヤーという工具を大きなカテゴリーでくくると、何かを挟む、掴むための工具です。もちろん掴んでねじるとか、掴んで引っ張るとかいろんなことに使いますが、基本的には人間の素手では掴めないものをテコの原理を使って楽な力で掴むための工具だと思います。いろんなことができるのでそれこそ車屋で働いてた時は毎日使わない日がなかったほど必要不可欠な工具でした。

魚釣りにおいてもプライヤーは必需品ですが、もともと車の整備でプライヤーを使っていた私にとって、プライヤー専門でやってる工具ブランドっていうのもある中で、釣具屋さんに並ぶ釣り具メーカーが出してる釣り専用のプライヤーっていうのにはかなり違和感があったんです。言ったら失礼ですけど見た感じ、触った感じめちゃくちゃちゃっちいのに結構な値段してるように感じてました。まぁ15年前の話ですけどね。車業界で使われてる工具の相場観で釣具屋に並んでる工具を見ると、なんでこんなちゃっちいのが3,000円もするんだろうっていう感じで凄く割高な印象を受けていました。だから最初のうちは釣りにも車の整備で使うようなプライヤーを使っていたんです。でも友人が使ってる釣り用のプライヤーを見たり借りたりするうちに、確かに釣り用って謳うだけあるわと思うようになってきました。車用のプライヤーはあくまで車用であって、釣りに使うには不便な事が多いなって思うようになってきた。でも逆に釣り用プライヤーはやっぱり車用プライヤーには敵わないなと思う部分もあります。

釣り用のプライヤーに求めるのは多機能

プライヤーという工具は基本的には何かを挟む、掴むためのものだと先ほど言いました。魚釣りでも釣り上げた魚の口に掛かった針を掴んで外すという用途で使われています。でも魚釣りに使うプライヤーに求められる機能はそれだけではありません。多くの釣り用プライヤーにはスプリットリングオープナーっていうのが当たり前のように付いています。片方の先端がカギのように曲がっていることによってスプリットリングを素早く交換できるという仕組みですね。車の整備ではプライヤーの先端で何かを掴むということがよくあるんですが、釣りではあんまりありません。それよりもスプリットリングを開いてフックとかルアーを交換したりする頻度の方が圧倒的に多いので、先端が曲がっていても特に弊害はない。むしろこの機能は必須と言ってもいいと思います。

そしてラインカッター。これも多くの釣り用プライヤーに付いてる機能だと思います。あとはガン玉潰しやスリーブをかしめるための機構のような、釣り以外では全く使い道がない機能が備わってたり。海水で使っても錆びにくいようにステンレスとかアルミ、チタンのような素材で作られてたり。それによって重量が軽量化できて持ち運びにも便利になってます。

考えてみると車の整備に工具を使う場面と魚釣りに工具を使う場面には圧倒的に違うことがあるんです。車を整備するときは基本的に大きな工具箱やキャビネットを自分の近くに置いておいて、その中から適材適所必要に応じて工具をパッパッパッと使い分けながら作業します。工具を使うことが大前提。その作業をする上で工具がメイン、主役なわけです。でも魚釣りの場合まず自分が外に出て行かなければならないのでそんな工具箱を持ち歩くわけにもいかないし、なるべく軽装でいたい。それに魚を釣るという目的を達成するためにプライヤーっという工具は直接的には関係がないものなわけです。あくまで主役は竿とかリールみたいな直接魚を釣るための道具であって、プライヤーはその補助的なものでしかないのでできれば1つの工具でいろんなことをしたいと。ラインをカットするだけのためにハサミを1つ持って行くにも余計な荷物が1つ増えるわけです。だから1つの工具で挟む、掴む、外す、切る、開く、潰す、みたいなことが全部できれば便利だし、現にそういったところに需要があるからこそ1個で何役もこなすプライヤーが人気なんだと思います。要は多くの人が魚釣りに使うプライヤーに求めているのは多機能かどうかってことだと思うんですよ。そう考えると釣り用に設計されたプライヤーはやっぱり便利なものだと思います。

オススメの釣り用プライヤー

魚釣りと言っても狙う魚の種類とか大きさとかによってプライヤーは使い分ける必要があると思うので、全ての人に共通して使いやすいプライヤーなんて存在しないと思いますが、私がこれまでにいろんなプライヤーを使ってきた中で特に気に入っているものを2つご紹介したいと思います。

Booms Fishing フィッシングプライヤー

まずはBooms Fishing フィッシングプライヤー。この形状を見て気付いた人も多いかと思います。おそらく、シマノの有名なプライヤーをパクった商品だと思います。見た目がそっくりなので…。以前は私もそのシマノのほうを使ってたんですけど、ある時不注意で海に落としてしまったので新しく買ってみました。するとシマノのプライヤーに比べて値段は半額で買えるのにこっちのほうが良かったんです。

素材はステンレスで約1年ほど海で使ってますけど今のところ錆びはほとんどなく錆びには強いです。バネの部分はちょっと錆びてきてますけど。そして機能としてはスプリットリングオープナーがあって、先端は平行ラインでギザギザになっているのでしっかりと挟めます。スリーブをかしめる機能と、ラインカッターもあります。そして閉じた状態でロックしてコンパクトにできたりもします。

ここまではシマノのプライヤーと全く一緒で使い勝手も大差ないんですけど、めちゃくちゃ便利なのがこの部分。

どういう使い道があるかというと、まず1つはここに小指をひっかけておけば何か作業しながらいちいちプライヤーを下に置かなくていいということです。何かの作業を連続的に行うときも小指にぶら下げておけばいちいちプライヤーを地面に置いては取って置いては取ってを繰り返す必要がないので便利ですね。でももっと便利な使い方があって、例えば針にラインを結ぶ時とかルアーにラインを結ぶ時に、フックをここに引っ掛けて思いっきり引っ張って締め込めるんです。パクリ商品なのかは知りませんが、本家を越えてしまった点はここ。値段も半額ということでコスパはめちゃくちゃいいと思います。

あとは車用工具と違って落として水没させる、失くすっていうリスクがあるのでカラビナを引っ掛ける穴もあるのでいつもはスパイラルコードを付けて使ってます。ただ、じゃあこのプライヤーが全部の釣りに使えるかと言えばそんなわけはありません。個人的には40cm以下の魚を対象としたライトな釣りにはオススメしますが、それ以上の魚を狙うならあんまりオススメはできません。なぜなら強度がそれほどないからです。先端部分が真横に掛かる力に弱いので60cmぐらいの魚を釣った時に魚の口からフックを外そうとすると、しっかりと掴み切れなくてブリンっ滑ってしまうことがあります。指で力を入れるだけでもちょっと開くので、プライヤーとしての強度はその程度ということです。でもいろんなことができるので、比較的小さな魚を狙った釣り用プライヤーとしてはコスパがいいと思います。

デュエル GTプライヤー

じゃあそれ以上のサイズの魚には何を使っているかと言うと、デュエルのGTプライヤーというもの。これはかれこれ10年ほど使っていて、いまではすっかり錆びてしまったし、中のバネが折れて自発的には開かなくなってしまったんですけど、すごく気に入っているのでそれでもずっと使ってます。サイズ的には先に紹介したものとそれほど変わらないですが、あきらかにごっつくてとにかく強度は申し分ないと言った感じ。これまでに何度もこのプライヤーでデカい魚の口に掛かったでかいフックを外して来ましたが、変形することもすっぽ抜けることもなくめちゃくちゃ強いです。先端に真横の力がかかってもまったくびくともしません。

そしてGTプライヤーの最大の特徴は100lb以上の大きなスプリットリングも楽に開くことができるという点。

先端と中間にもスプリットリングを開く場所があって、こっちはかなりでかいサイズまで対応してます。たぶん魚釣りで使うスプリットリングであれば全てのサイズに対応していると思います。だからGTやマグロを狙うような大きなルアーのフック交換も楽にできます。80lbまでは先端のオープナーで、100lb以上のスプリットリングはこっち、という感じです。

プライヤーと言えばプライヤー専門のブランドにクニペックスという世界的なブランドがあって私も車屋時代から愛用してるんですけど、何かを挟んで掴むという目的において私が一番気に入っているプライヤーはスナップオンという工具ブランドが出してる96CFというもの。

スプリットリングオープナーもなければカッターもない、本当に何かを掴むことしかできない工具なんですが、掴むことに関しては最強です。このように何かを掴むということだけを見れば釣り用のプライヤーはやはり工具メーカーから出てるプライヤーには敵わないと思います。そもそもスプリットリングオープナーというのが付いてる時点で先端でものを挟むことはできなくなるので。その性能を捨ててまでスプリットリングを開きたいという需要が釣り用プライヤーには多いわけですね。

このプライヤーをよく見てもらうと先端までずっと隙間があります。だから握った力が先端の一点にかかってくれるのでちょっとの力でもしっかりホールドするし、なによりめちゃくちゃ強い、壊れる気がしないという安心感があります。GTプライヤーはこれと比べても強度は大差ありません。96CFはフック外しとして使ってみたことがあって、かなり太い針を掴んでも滑ってしまうってことはないので魚の口にかかった針を外すという用途ではめちゃくちゃ使えるのですが、海で使うとすぐに錆びるという弱点がありました。1回海水で使っただけで錆びてしまったのでちょっと後悔してます。やっぱりそういう点でも、車用の工具と釣り用の工具は分けて考えた方がいいかもしれません。

ちなみにGTプライヤーもかなり錆びでしまっていますが、これは約10年間の蓄積です。見るも無残な姿になってますけど錆びてるだけで欠けてしまったということはなくて、スプリットリングもしっかり開くので今のところ何の問題ありません。6,000円ぐらいで買って10年も持ってるのでコスパは最高です。ただ、ラインカッターの切れ味はかなり落ちました。だから新品で買い直したいのですが実はもう廃盤でどこにも売っていません。だから完全に使えなくなるまではこのまま使い続けていこうと思ってます。

釣り用プライヤーの最適解は人による

人によって狙う魚も違えば、釣りをする環境も違うので全ての人に絶対的に使えるというプライヤーはないと思います。スタイルや魚に合わせて複数のプライヤーを適材適所使い分けていく必要があるんですが、各メーカーから本当にいろんなものが出てるし、Amazonで検索すれば似たようなものが山ほど出てくるので逆に選択肢がありすぎて何がいいのか良く分からないと思います。とりあえず40cmぐらいまでの小さな魚で使うのであればBooms Fishing フィッシングプライヤーで問題ないんじゃないかなということでオススメしておきます。プライヤーはいろいろ使ってみて自分にとっての最適解を探してみてください。

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