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2024-08-19

沖縄・宮古島のオオウナギを釣った時の仕掛けや餌を紹介する

宮古島にはオオウナギという巨大なウナギが生息している。宮古島に移住して3年半が経つが、何度も「オオウナギは釣らないの?」という話をされてきた。私としても一度は釣ってみたいターゲットではある。しかし、

  • こんなに大きなウナギを釣ったところでどうするの?
  • リリースは成功する気がしない(死んでしまいそう)
  • じゃあ食べる?全部食べきれる?
  • そもそも美味しいの?

といったことからこれまでオオウナギ釣りに挑戦することはなかったのだが、20人ほどが参加する「1品持ち寄りの食事会」が開催されることになったためオオウナギをその1品に加えようということになった。さらにはオオウナギを釣るうえで強力な助っ人も加わった。

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これで釣った後の心配をすることなくオオウナギを釣ることができる。

オオウナギが釣れるポイント

オオウナギは河川や海と繋がる湖や沼などに生息する淡水魚だ。しかし宮古島に天然の河川は存在しない。では宮古島のオオウナギはどこに生息しているのかというと、人工的に作られた用水路ということになる。

そして宮古島にはこういった用水路が少ないため、おのずとポイントは絞られてくる。宮古島のオオウナギは水深が20cmもあれば十分にそこに居る可能性がある。ジャンプして向こう側に渡れるほど細い幅の用水路にも普通に居る。オオウナギを気にしながら用水路の周りをウォーキングしているとたまに見かけることがあるぐらい、用水路さえあればどこにでも居る印象だ。

2022年には小学生が宮古島のオオウナギを釣り上げたということでニュースになっていたが、そのポイントも幅が1mもない小さな用水路だった。Google Mapの衛星写真で探せばいくつかの用水路を見つけることができるので、宮古島に限って言えばポイント探しは非常に簡単だと思う。

オオウナギ釣りの仕掛け

オオウナギを釣るために高級な竿やリールは必要ない。質より数が重要になってくる。しかし何本も竿を用意するのは難しいので今回私は下の図のようなペットボトル仕掛けを5セット用意した。

半分ほど水を入れた2LのペットボトルにPEラインを巻き付け、オモリと針を付けただけのシンプルな仕掛け。これなら安価で仕掛けを量産できるので釣れる確率が高まる。

仕掛を用意する際に気を付けることはただ一つ。ラインはなるべく太くしたほうがいいということ。オオウナギ釣りはラインを細くしなければ食ってこないようなシビアな釣りではない。ラインを見て見切るようなことは基本的にはなく、匂いに誘われてやってきて目の前に餌があればとりあえず食い付いてくる。それならばラインはなるべく太くするほうが無難だ。オオウナギはそれほど引きの強い魚ではないが、体長が1mを優に超える大型の魚なのでとにかく重たい。さらにザラザラのヤスリのような歯でラインを傷つけながら体をクルクルと回転させて逃げようとするため、細いラインを使用するとほぼ100%切られると思ったほうがいい。

ラインは実釣に使用できる範囲で太ければ太いほど安心できると思う。

ペットボトルの中には光る腕輪を入れて夜でもペットボトルの位置と状態が分かり易いように工夫した。

オオウナギ釣りのエサ

オオウナギは肉食性の魚で、口に入るものならなんでも食べる。カニ、ザリガニ、テナガエビ、小魚、昆虫、カエル、ネズミ、小型の鳥なども捕食すると言われている。そのため餌はエビや小魚などを現地で調達するという人もいるが、今回は近所のスーパーで手軽に手に入れることができる鶏もも肉サンマの切り身を使うことにする。

鶏もも肉は安価で手に入る上に餌持ちが非常に良い。さらに鶏もも肉は小魚に突かれてもそう簡単にボロボロにされないので頻繁に餌換えをする必要がなくオススメ。サンマの餌持ちはそれほど良くないが強烈な匂いを放つため選択肢の一つに入れておくといいかもしれない。

沖縄のオオウナギ釣りと言えばファミリーマートのファミチキを餌にして釣るというのが一時的にYouTubeで流行ったが、これはあくまでエンターテインメントとしての見せ方であって、斬新な企画にキャッチーなコピーで観ていて非常に面白かったが、美味しく食べるために火を通した鶏肉は水中でふやけて身崩れを起こしやすく餌持ちが悪くなるので、オオウナギ釣りの餌として使うなら生肉が無難。釣れる、釣れないではなく、餌持ちがいいか悪いかという基準で餌選びをするのも重要だ。

また、今回同行者の一人が鶏のささみを餌にしてみたが、ささみは餌持ちが非常に悪かったので選択肢から外したほうがいいと思う。

オオウナギが餌に食い付いた

鶏もも肉とサンマを付けたペットボトル仕掛けを5本仕掛けて待つこと3時間…。光る腕輪の発光寿命が切れかけた頃、1本のペットボトルが倒れていることに気が付いた。鶏もも肉を餌にした仕掛けだ。

小魚やザリガニでは重たいペットボトルを倒すだけの力はない。となると本命オオウナギが食い付いてきた可能性が高い。たるんだラインを一気に手繰り寄せてフッキングを決める。

竿を使用していないためラインを通して手にダイレクトに伝わる重量感。ヌンヌンヌンヌンと力強く動いている。ラインを持つ手の指にラインが食い込んで少し切れてしまった。今後は手袋の着用を忘れないようにしよう。

一旦は水草の中に突っ込んでしまったが、太いラインを使っているので安心して綱引きができる。姿を見せたのは狙い通りのオオウナギだった。初めてこの目で見るオオウナギは一般的なウナギ(ニホンウナギ)とは全くの別物。ウツボのような、ライギョのような…

水面まで高低差がある用水路。ラインを持って強引に引き抜けば絶対に切れる。網を使ってランディングするにしても1mを超える細長いオオウナギの体を網に収めるのはかなり難しい。ランディングにはなかなか手こずったがなんとかネットインすることができた。

釣り上げたのは106cmのオオウナギ。オオウナギは最大で全長2m 体重20kgを超える個体も確認されていてこれでも小さいほうだと言う。にわかに信じがたいが、ずっと気になってはいた宮古島のオオウナギを釣り上げることができた。

オオウナギの味は美味しいの?

釣ったオオウナギは「1品持ち寄りの食事会」に持ち込んで蒲焼きにすることになった。まずはヌメリをしっかりと取り、さっと油で揚げて皮に付いた臭みを消した後に炭火でじっくりと焼く。サイズがサイズなので大人2人がかりでやっとだった。

何度もひっくり返しながらウナギのタレを塗り込んでいく。現時点ではとても美味そう。気になっていた泥臭さは一切なく、一般的なウナギの蒲焼きに近い匂いがしていて食欲が湧いてきた。

完成。宮古島産オオウナギの大蒲焼き。

さっそく実食してみた。正直な感想としては、炭火の匂いが沁み込んだ味がしない鶏肉。この表現がぴったりだと思う。ウナギだと思って食べると何を食べているのか分からなくなる。一口一口噛みしめながらウナギの味を探すのだが、ウナギらしさはどこにもない。オオウナギは我々が想像する一般的なウナギの味がしないのだ。

美味しいか?美味しくないか?と問われたら美味しい。だが、ウナギだと思って食べると脳が混乱するので肉だと思って食べたほうが美味しく感じると思う。蒲焼きのタレではなく、焼肉のタレで食べたほうが美味しかったかもしれない。

オオウナギの蒲焼きは意外と好評で20人ほどの参加者全員でキレイに食べていただいた。ご馳走様でした。

オオウナギの調理から実食までの様子はこちら↓

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