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2020-04-28

車のブローカー時代の痛い話

本日ご紹介するのはストレートメガネレンチ。工具箱とか車載工具とかで今現在持ってるストレートを全部かき集めてきました。

ストレートメガネレンチが大好きだ

メガネレンチの中ではストレートが一番好きと言うか、一番力をかけることができる工具だと思うんですよ。角度の付いたオフセットメガネはめちゃくちゃ便利なんですけど、もの凄く強い力をかけるという時には角度がついていないストレートメガネのほうがボルトナットに対してダイレクトに力が伝わると言いますか、外に逃げる力がないんですよね。角度が付いているとどうしても思いっきり力をかけた瞬間に外側に逃げようとするのでボルトがなめる原因になったりもするんですけど、ストレートの場合はダイレクトにボルトナットを緩める方向にだけ力をかけれるので、足回りの固いボルトを緩める時とかはストレートメガネをかけてハンマーでガンガンどついて使ってました。メガネをハンマーでどつくっていうのは本当はダメらしいんですけど、実際そんなこと言ってられないぐらい固い時があります。とにかく強い力をかけるのであれば角度がないほうが有利なのは間違いないと思います。

順にご紹介しますと、まずはシグネットのストレートメガネ。サイズは10-12 12-14 14-17 17-19。

そしてスナップオンのXDHFM、10-11 12-14 と XDHMというモデル。15°の角度がついてるやつで8-10 10-12。

最後にスナップオンのショートストレートメガネ XDHSFMの8-10 10-12 12-14 14-17。といった感じで主に日本車の整備で使用するサイズを揃えています。スナップオンから出てる0°オフセットのショートストレートではたぶんこれが一番短いと思いますが、他社のショートストレートに比べるとショートにしてはちょっと長めだと思います。例えば一番短い8-10でも160mm、14-17で240mmあってめちゃくちゃ短いわけではないかなと思います。

思い入れのあるシグネット

この中でもやっぱり一番思い入れがあるのはシグネットの4本で、これは私が人生で初めて購入した工具の1つです。買ったときの値段とかは全く覚えてないですけど、シグネットのストレートメガネでよくベルト交換とか足回りの整備をしてました。でも工具って本当に頑丈ですね。15年ぐらい前に買ってハンマーでガンガンどつきまくっていたのに未だにこんなにピカピカですからね。まぁ多少は側面にハンマーの凸凹がありますけど、あんなにぶっ叩いてもまだまだ全然使えます。

下手したら一生使っていけるんだと思うぐらい、やっぱ工具って財産だなぁって思いますね。使用頻度が一番高かったのがこのシグネットです。正直言いますと、スナップオンをハンマーでどつくのって気が引けるんですよ。これもおかしな話なんですけどね。工具って使ってなんぼで、良い工具はガンガン使い倒すっていうのが工具に対する愛なんだと思うんですが、なんでしょう。スナップオンはなるべく傷つけたくないと言うか・・。なんのための工具やてって感じですけどね。それがシグネットならどれだけぶっ叩いて最悪壊れてもまた買えばいいやみたいな気持ちにさせてくれる。しかも全然壊れません。そういった面ではシグネットは工具としてコスパ高すぎると思ってます。

スナップオンのメガネはスナップオンが好きすぎる時期にどんなもんやろって感じで買っただけで、別にこれじゃなきゃダメだから買ったというわけではありません。シグネットに比べて使用感は全く変わらないですし。当時の所有欲を満たすために買ったものですね。

車のブローカーやってた頃を思い出す

スナップオンのショートストレートメガネを見ると思い出すことがありまして、実はこのメガネは車屋を退職した後に買ったもので、毎日のように頻繁に使っていた工具というわけではありません。どちらかというと実践のためというよりはコレクション的な感覚で購入したというか、自分へのご褒美に買った工具なんです。

私は昔から独立願望というのが凄く強くて車屋を辞めてからすぐに自分で車屋のまね事みたいな商売を始めました。当時23歳ぐらいだったと思いますが、まぉいわゆるブローカーってやつです。

古物商の免許取得と自動車ローンのオリコで加盟店契約だけはして、店舗も在庫も持たずに友人とかその繋がりの知り合いにお客さんを紹介してもらったりしながら車を売ったりちょっとした修理とか整備とかしたりするみたいな感じでやってました。

ブローカーって言うともうすでにめちゃくちゃ怪しいと思われてるかと思いますが、正直実際には私含め怪しい人が多かったです。でも当時はそんな自称車屋みたいな10代・20代の若者がごろごろ居たんですよ。私は田舎に住んでるので1人1台車は必要だし、今と違って若者の車熱が凄かったし、私自身も車が趣味だったので”類は友を呼ぶ”じゃないですけど、車を欲しがる人とか車をいじりたい人とかっていうのが結構身近にたくさんいました。

しかも店舗も従業員もなくて固定費がかからないし、完全に親のスネをかじりまくって実家で生活していたというのもありまして、毎月1,2台車を売れば生活はできるという感じで。完全に世の中をなめてたんですけど、商売というより遊び感覚でやってたんだと思います。今思えばそんなやつから車なんて絶対に買いたくないですよね。当然そんな商売ごっこがずっと続くはずもなく、たったの1年ほどで廃業というかゆっくりフェードアウトしていきました。

ヤフオクで車を仕入れていました

在庫を持たないスタイルでやってましたんで、お客さんから「こんな車種の黒色が欲しい、走行距離○万キロ以内で」みたいな要望をもらってからヤフオクで車を仕入れていました。そして一度冷や汗が止まらなかったという事件がありました。

知り合いから当時の国産高級車を売ってくれという依頼をもらったんです。

ヤフオクでかなり条件の合うものが見つかったので横浜まで電車で行って車を買い、車に乗って帰ってきたんですけど、その車の購入代金が180万円ぐらいだったんですよ。私はそれをヤフオクの出品者に現金で支払ったんですね。個人売買ですから当然ローンも組めないので。現金180万円を支払って、車と書類一式をもらって帰りました。それでその車の名義を一旦は私の名前にして、ヤフオクの取引自体は問題なく完了したんですが、問題が発生したのはその後で・・。

車を買ってきたのにお客さんのローン審査が通らない

知り合いのガソリンスタンドを必要な時だけ場借りして、オイルとかベルト類の消耗品は全部新品に換え、さぁお客さんに販売するだけという状態だったのですが、私にその高級車を売ってくれと依頼してくれた知り合いのローンの審査がどうしても通らなかったんですよ。そのお客さんのご両親を保証人にしたんですけど、最初はお父さんでダメ、次はお母さんで通してもダメみたいな感じで、もう頭真っ白でした。お客さんは現金も持っていないし、この審査が通らなければ180万円で私が車を買っただけの話になってしまうのでなんとかして審査を通さないといけないと。

誰か他に保証人になってくれる知り合いはいないのかと必死に探したところ、そのお客さんの知り合いで親族ではない人だったんですけど、その人なら保証人になってくれるかもしれないということで、なぜか私も一緒にお願いにいきました。そしてなぜか一緒に説教されました。「保証人にはなってやるけどお前の生活を正せ!」みたいな感じで保証人になってくれる人がお客さんをもの凄い勢いで叱りはじめて、私はその横でずっと正座。かなり気まずかったですが、この方を保証人にしてもう一度審査してもらったらようやく通って無事に車を販売することができました。

その時に頑張った自分へのご褒美にと購入したのがこのメガネ。

今となってはいい思い出ですが、このメガネを見るたびにブローカーやってた時のことを思い出します。

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